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401.

ABCP療法、肺がん肝転移例に良好な結果(IMpower150)/ASCO2019

 非小細胞肺がん(NSCLC)のうち化学療法未治療の肝転移を有する非扁平上皮がんでは、ベバシズマブ・化学療法併用にアテゾリズマブを追加することで、ベバシズマブ・化学療法併用に比べ、無増悪生存期間(PFS)と全生存期間(OS)を有意に延長することがわかった。NSCLCを対象に行った無作為化オープンラベル第III相試験IMpower150の試験開始時に規定した探索的解析に基づき、米AdventHealth Cancer InstituteのMark A. Socinski氏らが米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO2019)で発表した。ABCP療法は肝転移を有する非扁平上皮非小細胞肺がんで重要な選択肢 IMpower150は、化学療法未治療の切除不能な進行・再発の非扁平上皮NSCLC患者1,202例を対象に、アテゾリズマブ+ベバシズマブ+カルボプラチン+パクリタキセル(ABCP群)、アテゾリズマブ+カルボプラチン+パクリタキセル(ACP群)、ベバシズマブ+カルボプラチン+パクリタキセル(BCP群)の効果と安全性を評価した。 Impower150試験開始時の肝転移例は162例。各群の肝転移例はABCP群が52例、ACP群が53例、BCP群が57例で、試験開始時の肝転移例での患者背景は3群間で差はなかった。 肝転移例のPFS中央値はABCP群が8.2ヵ月、ACP群が5.4ヵ月、BCP群が5.4ヵ月でBCP群に対するABCP群のハザード比(HR)は0.41(95%CI:0.26~0.62)、OS中央値はABCP群が13.3ヵ月、ACP群が8.9ヵ月、BCP群が9.4ヵ月でBCP群に対するABCP群のHRは0.52(95%CI:0.33~0.82)と、いずれもBCP群に対してABCP群で改善が認められた。 肝転移例での全奏効率はABCP群が60.8%、ACP群が26.9%、BCP群が41.1%、奏効期間中央値はそれぞれ10.7ヵ月、5.6ヵ月、4.6ヵ月であった。 Grade3~4の治療関連有害事象発現率はABCP群、ACP群、BCP群でそれぞれ、52.1%、36.5%、54.5%だった。 Socinski氏は「アテゾリズマブ+ベバシズマブ+カルボプラチン+パクリタキセルは、肝転移を有する非扁平上皮NSCLCで重要な治療選択肢となる」との見解を強調した。

402.

TNBCへのアテゾリズマブ+nab-PTX、PD-L1陽性でより良好な生存ベネフィット(IMpassion130)/ASCO2019

 トリプルネガティブ乳がん(TNBC)1次治療における抗PD-L1抗体アテゾリズマブ+nab-パクリタキセル(PTX)併用療法についての試験結果の第1報は、すでに2018年のNEJM誌にてPFSの改善が報告されている。この試験は二重盲検プラセボ対照の第III相試験である。今回はその2回目の中間解析結果が、米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO2019)で、英国・Barts Cancer InstituteのPeter Schmid氏より発表された。試験デザイン・対象:未治療の進行・再発TNBCで、PD-L1検査可能な患者・試験群:アテゾリズマブ840mg/body(1日目、15日目)+nab-PTX 100mg/m2(1日目、8日目、15日目)を静脈内投与(AP群)・対照群:プラセボ(1日目、15日目)+nab-PTX 100mg/m2(1日目、8日目、15日目)を静脈内投与(P群)両群ともに、28日を1サイクルとして繰り返し投与・主要評価項目:全症例(ITT解析対象患者)とPD-L1陽性患者での無増悪生存期間(PFS)と全生存期間(OS) 主な結果は以下のとおり。・本試験には902例が登録され、両群に451例ずつ割り付けられた。PFSについてはすでに報告されており(ITT;ハザード比[HR]:0.80、p=0.002、PD-L1陽性;HR:0.62、p<0.001)、AP群の有効性が示されている。・今回のOSデータ報告は、2019年1月のデータカットオフ時点(追跡期間中央値18.0ヵ月)のもので、ITT解析対象患者におけるOS中央値はAP群で21.0ヵ月(95%信頼区間[CI]:19.0~22.6)、P群で18.7ヵ月(95%CI:16.9~20.3)であった(HR:0.86、95%CI:0.72~1.02、p=0.078)。2年時のOS率はAP群42%、P群39%であった。・一方、染色抗体SP142により両群で41%がPD-L1陽性と判定され、陽性患者でのOS中央値はAP群で25.0ヵ月(95%CI:19.6~30.7)、P群で18.0ヵ月(95%CI:13.6~20.1)であり、AP群で7ヵ月の延長がみられた(HR:0.71、95%CI:0.54~0.93)。2年時のOS率はAP群51%、P群37%であった。・AP群について、新たな有害事象の報告はなく、忍容性は良好であった。

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HER2陽性乳がん術前療法、T-DM1 vs.HPD(PREDIX HER2)/ASCO2019

 HER2陽性の乳がん患者を対象とした、術前療法としてのトラスツズマブ エムタンシン(T-DM1)と、トラスツズマブ+ペルツズマブ+ドセタキセル併用(HPD)療法との比較試験の結果が、米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO2019)で、スウェーデン・カロリンスカ研究所のJonas C. S. Bergh氏より発表された。これはオープンラベルの第II相無作為化比較試験である。試験デザイン・対象:HER2陽性、リンパ節転移陽性および/または腫瘍径20mm以上を有する乳がん患者・試験群:トラスツズマブ エムタンシン3.6mg/kg(T-DM1群)・対照群:トラスツズマブ(皮下注製剤)600mg/body+ペルツズマブ840mg/body+ドセタキセル75mg/m2 or 100mg/m2(HPD群) 両群ともに、3週間隔で6コース投与 ペルツズマブは、2コース目以降は420mg/body 両群ともに、腫瘍縮小効果がない場合や、許容できない副作用発現の場合は治療途中でのクロスオーバー投与を許容 手術後はトラスツズマブ(皮下注)+エピルビシン+シクロホスファミドの術後療法を実施(ホルモン受容体(HR)陽性の場合はホルモン療法も)・評価項目:[主要評価項目]病理学的完全奏効率(pCR率)[副次評価項目]無病生存期間(DFS)、全生存期間(OS)、安全性、QOL、乳房温存率など 主な結果は以下のとおり。・2014年12月から2018年10月の間に、本試験に202例が登録され、197例が解析対象とされた。・pCR率はT-DM1群45%、HPD群47%で、両群間には統計学的な有意差は検出されなかった(p=0.359)。・また、HER2陽性/HR陽性のグループにおいては、pCR率はT-DM1群36%、HPD群36%であった(p=0.929)。・さらにHER2陽性/HR陰性のグループにおいては、pCR率はT-DM1群59%、HPD群67%であった(p=0.502)。・Grade3/4の有害事象について、肝毒性はT-DM1群で6%、HPD群で1%、発熱性好中球減少はT-DM1群3%、HPD群26%、下痢がT-DM1群0%、HPD群14%、発疹がT-DM1群0%、HPD群3%で発生し、忍容性はT-DM1群のほうが良好であった。

404.

転移ホルモン感受性前立腺がん、標準治療+エンザルタミドが有効/NEJM

 新規アンドロゲン受容体標的薬エンザルタミド(商品名:イクスタンジ)は、転移を伴うホルモン感受性前立腺がん(mHSPC)患者において、標準治療と比較し無増悪生存期間(PFS)と全生存期間(OS)を有意に延長した。ただし、エンザルタミド群では、とくに初期にドセタキセルの治療を受けた患者において、痙攣発作や他の有害事象が多くみられた。オーストラリア・モナッシュ大学のIan D. Davis氏らが、mHSPCの1次治療としてテストステロン抑制±ドセタキセルへのエンザルタミド併用の有効性および安全性を検証した、無作為化非盲検第III相試験「Enzalutamide in First Line Androgen Deprivation Therapy for Metastatic Prostate Cancer trial:ENZAMET試験」の結果を報告した。エンザルタミドは、去勢抵抗性前立腺がん患者のOSを改善することが示唆されていたが、ドセタキセルの有無にかかわらずテストステロン抑制とエンザルタミドとの併用がmHSPC患者のOSを改善するかは不明であった。NEJM誌オンライン版2019年6月2日号掲載の報告。mHSPC患者1,125例で、標準治療±エンザルタミド併用の有効性を評価 研究グループは、2014年3月~2017年3月の期間で、mHSPC患者1,125例を、テストステロン抑制+エンザルタミド(エンザルタミド群)または非ステロイド性抗アンドロゲン療法(標準治療群)に1対1の割合で無作為に割り付けた。 主要評価項目はOS、副次評価項目は前立腺特異抗原(PSA)値によるPFS、臨床的なPFS、有害事象などであった。Kaplan-Meier法、非調整log-rank検定、Cox比例ハザードモデルなどを用いて解析した。エンザルタミド併用でOSとPFSが有意に延長 追跡期間中央値34ヵ月において、死亡はエンザルタミド群102例、標準治療群143例であった(ハザード比[HR]:0.67、95%信頼区間[CI]:0.52~0.86、p=0.002)。Kaplan-Meier法による3年OS率は、エンザルタミド群で80%(94例)、標準治療群で72%(130例)であった。 PSA-PFS(イベント数174例 vs.333例、HR:0.39、p<0.001)および臨床的PFS(167例 vs.320例、HR:0.40、p<0.001)も同様に、エンザルタミド群で良好な結果が得られた。 有害事象による治療中断は、エンザルタミド群が標準治療群よりも多かった(それぞれ33例および14例)。倦怠感はエンザルタミド群が多く、痙攣発作はエンザルタミド群で7例(1%)確認され、標準治療群では確認されなかった。

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アパルタミド、転移去勢感受性前立腺がんのPFS、OSを改善/NEJM

 転移を伴う去勢感受性前立腺がんの患者に対し、アンドロゲン除去療法(ADT)+アパルタミド(商品名:アーリーダ)の併用は、ADT単独と比べて2年後の放射線学的無増悪生存率(PFS)および全生存率(OS)は、いずれも有意に改善したことが示された。副作用プロファイルは両群でほとんど異ならなかった。カナダ・BC Cancer and Vancouver Prostate CentreのKim N. Chi氏らが1,052例を対象に行った第III相プラセボ対照無作為化二重盲検試験の結果で、NEJM誌オンライン版5月31日号で発表された。被験者には、局所前立腺がん治療歴やドセタキセル投与歴のある人も含まれていたという。アパルタミドは、経口アンドロゲン受容体シグナル伝達阻害薬で、本邦では5月30日に発売が開始された。ADT+アパルタミドvs.ADT+プラセボでPFSとOSを評価 研究グループは、転移を伴う去勢感受性前立腺がん患者を無作為に2群に分け、ADTに加え、一方にはアパルタミド(240mg/日)を、もう一方にはプラセボを投与した。局所前立腺がん治療歴やドセタキセル治療歴がある患者も許容した。 主要評価項目は、放射線学的PFSおよびOSとした。アパルタミド群は0.67倍 計525例がADT+アパルタミド(アパルタミド群)に、527例がADT+プラセボ(プラセボ群)に割り付けられた。被験者の年齢中央値は68歳。局所前立腺がんの治療として、前立腺摘除または放射線療法を受けていた被験者は16.4%、ドセタキセルの投与を受けていたのは10.7%だった。また、62.7%が高腫瘍量で、37.3%が低腫瘍量だった。 初回中間解析(追跡期間中央値22.7ヵ月)において、24ヵ月時の放射線学的PFSは、プラセボ群47.5%に対しアパルタミド群は68.2%と、有意に高率だった(放射線学的病勢進行または死亡に関するハザード比[HR]:0.48、95%信頼区間[CI]:0.39~0.60、p<0.001)。 また、24ヵ月時のOSも、プラセボ群73.5%に対しアパルタミド群は82.4%と、有意に高率だった(死亡HR:0.67、95%CI:0.51~0.89、p=0.005)。 Grade3または4の有害事象発生率は、アパルタミド群42.2%、プラセボ群40.8%だった。アパルタミド群で最も頻度が高かったのは発疹だった。

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アパルタミド、転移のある去勢抵抗性前立腺がんでPFS延長(TITAN)/ASCO2019

 日本でも転移のない去勢抵抗性前立腺がん(nmCRPC)患者の治療薬として承認されたアンドロゲン受容体阻害薬アパルタミド(商品名:アーリーダ)に関して、転移を有する去勢感受性前立腺がん(mCSPC)を対象にアンドロゲン除去療法(ADT)と併用するプラセボ対照無作為化比較第III相臨床試験TITANの結果を、BC Cancer and Vancouver Prostate CentreのKim N. Chi氏が米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO2019)で報告した。アパルタミド群で無増悪生存期間に有意な延長 同試験の対象はドセタキセル投与歴や限局性前立腺がん治療にかかわらず、ADT継続中に1ヵ所以上の転移巣を認めたPS0~1の前立腺がん患者1,052例。登録患者はベースのADTにアパルタミド(240mg/日経口)を併用したアパルタミド群525例とプラセボを併用したプラセボ群527例に割り付けられた。主要評価項目は画像診断上の無増悪生存期間(rPFS)と全生存期間(OS)、副次評価項目は化学療法開始までの期間、痛みの増悪までの期間、オピオイドの慢性使用までの期間、骨関連事象までの期間。 rPFS中央値はアパルタミド群が未到達、プラセボ群で22.1ヵ月と、アパルタミド群で有意な延長が認められた(HR:0.48、95%CI:0.39~0.60、p<0.0001)。24ヵ月時点でのrPFS率はアパルタミド群が68%、プラセボ群が48%だった。rPFS延長効果は人種差、年齢、ドセタキセル治療歴の有無、がんの大きさなどといったサブグループ別にかかわらず認められた。 24ヵ月時点でのOS率はアパルタミド群が82%、プラセボ群が74%で、アパルタミド群で有意な延長が認められた(HR:0.67、95%CI:0.51~0.89、p=0.0053)。 副次評価項目はアパルタミド群、プラセボ群いずれも未到達だが、化学療法開始までの期間はアパルタミド群で有意な延長が確認され(p<0.0001)、その一方で痛みの増悪までの期間はで両群間で有意差は認めなかった(p=0.1173)。 有害事象発現頻度はアパルタミド群が96.8%、プラセボ群が96.6%、Grade3以上の有害事象発現頻度はアパルタミド群が42.2%、プラセボ群が40.8%でほぼ同等であった。 FACT-Pで測定した健康関連QOLは両群間で違いは認められなかった。なお、この結果を受けて同試験の独立データモニタリング委員会は、プラセボ+ADT群の患者に対しては、アパルタミド+ADTへの切り替え機会を提供するよう勧告している。 今回の結果についてKim氏は「ドセタキセルによる前治療歴の有無などにかかわらず、広範囲なmCSPC患者でADTに加えてアパルタミドの併用が支持される」との結論を述べた。

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FOLFOXIRI+BV、大腸がん1~2次治療でOS延長(TRIBE2)/ASCO2019

 切除不能大腸がんにおける、1~2次治療でのFOLFOXIRI+ベバシズマブ(BV)療法と、1次治療FOLFOX+BV、2次治療FOLFIRI+BVの治療シークエンスとを比較した第III相TRIBE2試験の結果、FOLFOXIRI+BV療法が奏効率、PFSおよびOSを有意に改善した。米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO2019)で、同試験のアップデートデータをイタリア・Azienda Ospedaliera Universitaria PisanaのChiara Cremolini氏が発表した。 TRIBE2試験は、切除不能大腸がんの1~2次治療における3剤併用+BV(トリプレット群)と2剤併用+BVの逐次療法(ダブレット群)という2つの治療戦略の有効性を評価する非盲検無作為化第III相試験。被験者は、以下の2群に1:1の割合で無作為に割り付けられた(各併用療法はそれぞれ最大8サイクル)。【ダブレット群】FOLFOX+BV→維持療法として5-FU+BV(PDまで)→FOLFIRI+BV→5-FU+BV療法(PDまで)【トリプレット群】FOLFOXIRI+BV→5-FU+BV(PDまで)→FOLFOXIRI+BV→5-FU+BV(PDまで) 主要評価項目は、「無作為化から、2次治療のPD(2次治療なし、あるいは1次治療でのPDから3ヵ月以内に2次治療が開始されなかった場合は1次治療のPD)または死亡のいずれかが最初に生じるまでの期間」として定義される無増悪生存期間2(PFS2)。副次評価項目は、全生存期間(OS)、1次治療/2次治療それぞれにおけるRECISTによる奏効率(RR)、安全性などであった。 主な結果は以下のとおり。・2015年2月~2017年5月の間に、イタリアの58施設で、30~75歳、ECOG PS≦2(71歳以上はPS=0)の679例(ダブレット群/トリプレット群:340例/339例)の切除不能大腸がん患者が組み入れられた。年齢中央値:61歳/60歳、ECOG PS 0:85%/86%、右側原発:38%/38%、アジュバント化学療法歴有:2%/2%、同時性転移:89%/89%、肝限局転移:29%/32%、RAS変異型:65%/63%、BRAF変異型:10%/10%。・追跡期間中央値30.6ヵ月で、1次治療後のPD(PD1)が594例(303/291) 、2次治療後のPD(PD2)が514例(272/242)、OSイベントが408例(217/191)で報告された(データカットオフは2019年3月1日)。・トリプレット群ではダブレット群と比較して、1次治療のPFS中央値(9.8ヵ月 vs.12.0ヵ月、ハザード比[HR]:0.75、95%信頼区間[CI]:0.63~0.88、p<0.001)およびRR(50% vs.62%、オッズ比:1.61、95%CI:1.19~2.18、p=0.002)、PFS2中央値(17.5ヵ月 vs.19.1ヵ月、HR:0.74、95%CI:0.62~0.88、p<0.001)を有意に改善した。・PD1後に2次治療を受けたのは、ダブレット群で86%(うちFOLFIRI+BV:78%、FOLFIRI:10%)、トリプレット群で81%(うちFOLFOXIRI+BV:59%、FOLFOXIRI:9%)であった。・2次治療のPFS中央値 は、5.6ヵ月 vs.6.2ヵ月、HR:0.87(95%CI:0.73~1.04、p=0.112)で有意差はなかった。しかしper protocol解析(324例)の結果、トリプレット群で2次治療のPFSを有意に延長した(5.8ヵ月 vs.6.5ヵ月、HR:0.76、95%CI:0.60~0.97、p=0.025)。・OS中央値(予備解析、イベント数は60%)は、トリプレット群で有意に延長した(22.6ヵ月 vs. 27.6ヵ月、HR:0.81、95%CI:0.67~0.98、p=0.033)。・Grade3/4の有害事象のうち、トリプレット群で多くみられた項目は、1次治療:下痢(5% vs.17%、p<0.001)、好中球減少症(21% vs.50%、p<0.001)、発熱性好中球減少症(3% vs.7%、p=0.050)、2次治療:神経毒性(0% vs.5%、p=0.004)であった。

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パクリタキセル、薬物動態ガイド下投与で有害事象減少

 がん化学療法の有害事象の抑制に朗報となる知見が寄せられた。中国・同済大学上海肺科病院のJie Zhang氏らは、進行非小細胞肺がん(NSCLC)に対するカルボプラチン・パクリタキセル併用療法時のパクリタキセルの投与量について、体表面積に基づいた量と個別の薬物動態ガイド下での量を比較する、前向き無作為化臨床試験を行った。その結果、薬物動態ガイド下でのパクリタキセル投与は治療効果に悪影響を及ぼすことなくGrade4の血液毒性およびGrade2の神経障害を有意に低下させることが認められたという。British Journal of Clinical Pharmacology誌オンライン版2019年5月11日号掲載の報告。 研究グループは、1次化学療法を受けるStage IIIB/IVのNSCLC患者319例を登録し、3週ごとのカルボプラチン・パクリタキセル併用療法を実施。1サイクル目をパクリタキセル175mg/m2で実施後、体表面積に基づいた量を投与する群(BSA群)と、血漿中パクリタキセル濃度が0.05μmol/Lを超える時間(PTXTc>0.05)が26~31時間になるよう薬物動態ガイド下で投与する群(PK群)に無作為に割り付けた。 主要評価項目は、Grade4の血液毒性、副次評価項目は神経障害、客観的奏効率(ORR)、無増悪生存期間(PFS)および全生存期間(OS)である。 主な結果は以下のとおり。・2サイクル以上の化学療法を完了した患者は275例(86%)であった(BSA群140例、PK群135例)。・1サイクル目におけるパクリタキセルの曝露(PTXTc>0.05)は平均37時間(範囲18~57時間)であった。・2~4サイクルの間、PK群はBSA群と比較しパクリタキセルの平均投与量(128 mg/m2 vs.161mg/m2、p<0.0001)および平均曝露(29時間 vs.35時間、p<0.0001)が有意に低かった。・PK群はBSA群と比較し、Grade4の血液毒性(15% vs.24%、p=0.004)、Grade4の好中球減少症(15% vs.23%、p=0.009)、およびGrade2の神経障害(8% vs.21%、p=0.005)の発現率が有意に低かった。・PK群とBSA群で、ORR(32% vs.26%、p=0.28)およびOS(21.0ヵ月vs.24.0ヵ月、p=0.815)は同程度であった。・PFSはPK群でわずかに改善した(4.67ヵ月vs.4.17ヵ月、p=0.026)。

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早期乳がんへの術前nab-PTX、DFSを改善/JCO

 GeparSepto試験では、早期乳がん患者のネオアジュバント治療として、アルブミン懸濁型パクリタキセルの週1回投与(weekly nab-PTX)が、従来の溶媒型パクリタキセルの週1回投与(weekly sb-PTX)に比べ、病理学的完全寛解率を有意に改善することが示されている。今回、ドイツ・Helios Klinikum Berlin-BuchのMichael Untch氏らは、本試験の長期アウトカムとして、invasive disease-free survival(iDFS)などを報告した。Journal of Clinical Oncology誌オンライン版2019年5月13日号に掲載。 本試験では、組織学的に確認された原発性乳がん患者を、weekly nab-PTX 150mg/m2(試験修正後は125mg/m2)またはweekly sb-PTX 80mg/m2に1:1の割合で無作為に割り付けた。両群とも、エピルビシン90mg/m2+シクロホスファミド600mg/m2を3週ごとに4サイクル投与した。HER2陽性例には、化学療法と並行して、トラスツズマブ(初期用量8mg/kg、その後3週ごとに6mg/kg)とペルツズマブ(初期用量840mg、その後3週ごとに420mg)の投与を1年間継続した。 主な結果は以下のとおり。・nab-PTX群606例、sb-PTX群600例で、計1,206例が治療を開始した。・追跡期間中央値49.6ヵ月(範囲:0.5~64.0ヵ月)以降、243のiDFSに関わるイベントが報告された(sb-PTX群143イベント、nab-PTX群100イベント)。・4年時点で、nab-PTX群ではsb-PTX群と比べて有意にiDFSが高かった(84.0% vs. 76.3%、ハザード比:0.66、95%CI:0.51~0.86、p=0.002)が、全生存率は有意な差はなかった(89.7% vs.87.2%、ハザード比:0.82、95%CI:0.59~1.16、p=0.260)。・治療関連末梢性感覚ニューロパチー(PSN)の長期フォローアップの結果、nab-PTX 150mg/m2と比べて125mg/m2でPSNが改善するまでの期間の中央値が有意に減少した。

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転移の少ない転移性前立腺がんで原発巣への放射線治療は生存期間を延長(解説:宮嶋哲氏)-1053

 STAMPEDE試験は、multi-armかつmulti-stageに設定した第III相ランダム化大規模比較臨床試験である。本試験は英国とスイスにおいて新たに診断された転移性前立腺がん2,061例(年齢中央値:68歳)を対象に、原発巣である前立腺への放射線照射が全生存期間延長に寄与するのか検討を行ったSTAMPEDE試験の1つである。本試験では、標準治療群、または標準治療+前立腺への放射線照射併用群の2群にランダム化している。放射線照射は連日照射を4週間(55Gy/20回)、または週に1回照射を6週間(36Gy/6回)継続するプロトコルであった。なお標準治療群はアンドロゲン除去療法であり、早期ドセタキセル導入も可能とした。ただし早期アビラテロン導入の症例は含まれていない。 結果は、failure-free survivalが標準治療+放射線照射併用群で延長した(ハザード比[HR]:0.76、95%CI:0.68~0.84)が、全生存期間は延長しなかった(HR:0.92、95%CI:0.80~1.06)。ただし、サブグループ解析では低転移量の転移性前立腺がん患者グループ(819例)において、標準治療+放射線照射併用群の全生存期間が延長していた(HR:0.68、95%CI:0.52~0.90)。一方、高転移量の患者グループ(1,120例)では、標準治療+放射線照射併用群の全生存期間は延長しなかった。なお高転移量は骨転移4ヵ所以上および内臓転移の両方、またはいずれかとして定義し、これ以外の転移は低転移量と定義している。 現在、新規転移性前立腺がんに対しては早期ドセタキセルやアビラテロンの有効性が示唆されているが、標準治療群にそれらの導入症例が少ないのが問題ではある。しかし、本試験により転移性前立腺がんに対する標準治療がアンドロゲン除去療法を中心とした薬物治療であったのに対し、転移量により患者を層別化し、転移量が少ない症例に対する治療方針が今後変わっていく可能性が予測される。転移量により前立腺がん患者を層別化して治療方針が変わっていくためにも、微小転移などの定義付けが今後重要になると思われる。

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進行胆道がん、nab-パクリタキセルの上乗せで生存延長/JAMA Oncol

 進行胆道がんの生存期間改善に有望な治療法が示唆された。現在、進行胆道がんに対する標準治療はゲムシタビン+シスプラチンであるが、無増悪生存期間(PFS)中央値は8.0ヵ月、全生存期間(OS)は11.7ヵ月である。米国・アリゾナ大学がんセンターのRachna T. Shroff氏らは、ゲムシタビン+シスプラチンへのnab-パクリタキセルの上乗せ効果について検討し、nab-パクリタキセル+ゲムシタビン+シスプラチン併用療法により、ヒストリカルコントロール(ゲムシタビン+シスプラチン)の報告と比較し、PFSおよびOSが改善したことを報告した。著者は「今回の結果は、第III相の無作為化臨床試験で検証されることになるだろう」とまとめている。JAMA Oncology誌オンライン版2019年4月18日号掲載の報告。 研究グループは、ゲムシタビン+シスプラチンへのnab-パクリタキセル上乗せが進行胆道がん患者のPFSを改善するかどうかを評価する目的で、テキサス大学MDアンダーソンがんセンターおよびアリゾナ州フェニックスのメイヨー・クリニックにて、単群非盲検第II相臨床試験を実施した。 2015年4月14日~2017年4月24日の期間に進行胆道がん患者62例が登録され、ゲムシタビン(1,000mg/m2)、シスプラチン(25mg/m2)およびnab-パクリタキセル(125mg/m2)を3週間間隔で1日目と8日目に投与された。最初に登録された32例に血液学的有害事象が認められたため、残りの患者では用量をそれぞれ800mg/m2、25mg/m2および100mg/m2とした。 主要評価項目は、intention-to-treat集団における治験担当医師の評価によるPFSである。 主な結果は以下のとおり。・治療を開始した60例の患者背景は、平均年齢58.4歳、肝内胆管がんが38例(63%)、肝外胆管がんが9例(15%)、胆嚢がんが13例(22%)で、47例(78%)が転移を有する症例、13例(22%)が局所進行例であった。・追跡期間中央値12.2ヵ月において、PFS中央値は11.8ヵ月であった。・部分奏効率は45%、病勢コントロール率は84%、OS中央値は19.2ヵ月(95%CI:13.2~評価不能)であった。・安全性解析集団(57例)において、治療サイクル数中央値は6であり、26例(46%)では試験期間を通じて開始用量が維持された。・Grade3以上の有害事象の発現率は58%であった。9例(16%)が有害事象のために試験中止となった。最も発現率が高かったGrade3以上の有害事象は好中球減少症(19/57例、33%)であった。・事後解析の結果、開始用量、胆道がんの種類または疾患状態と有効性との間に有意な関連は認められなかった。また、忍容性は減量例で改善した。

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APT試験のHER2陽性乳がん、術後パクリタキセル+トラスツズマブの長期転帰/JCO

 Adjuvant Paclitaxel and Trastuzumab(APT)試験は、腫瘍径が小さなHER2陽性乳がんに対する術後化学療法としてのパクリタキセル・トラスツズマブ併用療法について検討した第II相試験。これまでに主要解析の3年無病生存率(DFS)は98.7%であることが示されていたが、今回、長期追跡(7年)の結果が米国・ダナ・ファーバーがん研究所のSara M. Tolaney氏らにより発表された。長期予後はきわめて良好であったこと、また、腫瘍径が小さなHER2陽性乳がんの内因性サブタイプは腫瘍径が大きなHER2陽性乳がんと類似していることや、パクリタキセル誘発性末梢神経障害(TIPN)に関連する一塩基多型(SNP)について明らかになったという。Journal of Clinical Oncology誌オンライン版2019年4月2日号掲載の報告。APT試験におけるHER2陽性乳がん7年DFSは93.3% 研究グループは、APT試験の長期予後について解析するとともに、腫瘍径が小さなHER2陽性乳がんの生物学ならびにTIPNの発症と関連する遺伝要因を明らかにする目的で探索的解析を行った。APT試験の対象は腫瘍径3cm以下、リンパ節転移陰性のHER2陽性乳がん患者で、パクリタキセル(80mg/m2)+トラスツズマブを12週間、その後トラスツズマブを9ヵ月間投与された。 主要評価項目はDFS、副次評価項目は無再発率(RFI)、乳がん特異的生存率および全生存率(OS)であった。探索的解析として、保存組織を用いnCounterシステムによるPredictor Analysis of Microarray 50(PAM50)遺伝子解析(Prosigna法)を行い、内因性サブタイプの分類と再発リスクスコア(ROR)を算出するとともに、TIPNに関連するSNP遺伝子型判定を行った。 APT試験のHER2陽性乳がんについて解析した主な結果は以下のとおり。・2007年10月~2010年9月に、計410例が登録された。・追跡期間中央値6.5年において、DFSイベント発生は23件であった。・7年DFSは93.3%(95%CI:90.4~96.2)で、4例(1.0%)は遠隔再発であった。・7年OSは95.0%(95%CI:92.4~97.7)、7年RFIは97.5%(95%CI:95.9~99.1)であった。・PAM50解析(278例)では、HER2 enrichedが65.5%と大半を占め、luminal Bが13.7%、luminal Aが12.6%、basal-likeが7.9%であった。・遺伝子型判定(230例)の結果、Grade2以上のTIPN(10.4%)患者においてTIPNのリスク増加と関連するSNP、rs3012437が同定された。

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局所進行胃がん周術期療法、FLOT vs.ECF/ECX/Lancet

 切除可能な局所進行胃・胃食道接合部腺がんの治療において、ドセタキセルベースの3剤併用レジメンによる術前後の化学療法は標準レジメンと比較して、全生存期間(OS)を1年以上延長することが、ドイツ・UCT-University Cancer Center FrankfurtのSalah-Eddin Al-Batran氏らが行ったFLOT4-AIO試験で示された。研究の詳細は、Lancet誌オンライン版2019年4月11日号に掲載された。術前後のエピルビシン+シスプラチン+フルオロウラシル(ECF)の有用性を示した大規模臨床試験(MAGIC試験)以降、いくつかのレジメンが検討されたが、いずれも不成功に終わっている。ドセタキセルベースの化学療法では、転移を有する胃・胃食道接合部腺がんにおける有効性が報告されている。FLOT4-AIOはFLOT群とECF/ECX群のレジメンに無作為割り付け FLOT4-AIOは、ドイツの38施設で実施された第II/III相非盲検無作為化試験であり、今回は第III相の結果が報告された(German Cancer Aid[Deutsche Krebshilfe]などの助成による)。 対象は、組織学的に確定された臨床病期cT2以上またはリンパ節転移陽性(cN+)、あるいはこれら双方で、遠隔転移がなく、切除可能な腫瘍を有する患者であった。 被験者は、次の2つのレジメンに無作為に割り付けられた。FLOT群:術前と術後に、2週を1サイクルとして4サイクルずつ、ドセタキセル(50mg/m2)+オキサリプラチン(85mg/m2)+ロイコボリン(200mg/m2)/フルオロウラシル(2,600mg/m2、24時間静注)を1日目に投与。ECF/ECX群(対照群):術前と術後に、3週を1サイクルとして3サイクルずつ、エピルビシン(50mg/m2、1日目)+シスプラチン(60mg/m2、1日目)+フルオロウラシル(200mg/m2、持続静注、1~21日)またはカペシタビン(1,250mg/m2、経口投与、1~21日)を投与。ECF/ECX群のフルオロウラシルかカペシタビンかの選択は担当医が行った。 主要アウトカムはOS(優越性)とし、intention-to-treat解析を実施した。FLOT群はECF/ECX群よりOSが15ヵ月延長 2010年8月~2015年2月の期間に716例が登録され、FLOT群に356例(年齢中央値62歳、男性75%)、ECF/ECX群には360例(62歳、74%)が割り付けられた。フォローアップは2017年3月に終了した。 実際に術前化学療法を開始したのは、FLOT群352例(99%)、ECF/ECX群353例(98%)で、全サイクルを完了したのはそれぞれ320例(90%)、326例(91%)であった。また、術後化学療法を開始したのはFLOT群213例(60%)、ECF/ECX群186例(52%)で、全サイクル完了はそれぞれ162例(46%)、132例(37%)だった。 投与中止の理由は、病勢進行/無効/早期死亡がFLOT群46例(13%)、ECF/ECX群74例(21%)、患者の要望がそれぞれ59例(17%)、62例(17%)、毒性が35例(10%)、47例(13%)であった。 手術開始は、FLOT群345例(97%)、ECF/ECX群341例(95%)、腫瘍手術が行えたのは、それぞれ336例(94%)、314例(87%)であった。断端陰性(R0)切除の達成は、FLOT群が301例(85%)と、ECF/ECX群の279例(78%)に比べ有意に高かった(p=0.0162)。 OS中央値は、FLOT群がECF/ECX群よりも有意に延長した(50ヵ月[95%信頼区間[CI]:38.33~未到達]vs.35ヵ月[27.35~46.26]、ハザード比[HR]:0.77、95%CI:0.63~0.94、p=0.012)。2、3、5年全生存率は、FLOT群がそれぞれ68%、57%、45%、ECF/ECX群は59%、48%、36%であった。このFLOTの治療効果は、すべてのサブグループで一致して認められた。また、無病生存期間中央値もFLOT群で有意に優れた(30ヵ月 vs.18ヵ月、0.75、0.62~0.91、p=0.0036)。 治療に関連する可能性のあるGrade3/4の有害事象のうち、FLOT群で多かったのは、感染症(18 vs.9%)、好中球減少(51 vs.39%)、下痢(10 vs.4%)、末梢神経障害(7 vs.2%)であり、ECF/ECX群で多かったのは、悪心(7 vs.16%)、嘔吐(2 vs.8%)、血栓塞栓イベント(3 vs.6%)、貧血(3 vs.6%)であった。また、治療関連の重篤な有害事象(手術のための入院期間中のものも含む)の発現状況は、両群で同等であった(FLOT群97例[27%]vs.ECF/ECX群96例[27%])。毒性による入院は、それぞれ89例(25%)、94例(26%)に認められた。 著者は、「本試験の結果は、有効な治療選択肢の幅を広げるものである」としている。

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CAR-T療法が臨床へ、まずは2~3施設でスタート

 CAR-T療法が、白血病や悪性リンパ腫に対する治療として実臨床で使用される日が近づいてきた。2019年3月、キメラ抗原受容体T(CAR-T)細胞療法として国内で初めて、チサゲンレクルユーセル(商品名:キムリア)が製造販売承認を取得した。これを受けて4月18日、都内でメディアセミナー(主催:ノバルティス ファーマ)が開催された。 セミナーでは、豊嶋 崇徳氏(北海道大学大学院医学研究院血液内科 教授)、平松 英文氏(京都大学医学部附属病院小児科 講師)が登壇。CAR-T療法(キムリア)の適応症である再発・難治性のCD19陽性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、B細胞性急性リンパ芽球性白血病(B-ALL)について、それぞれ実臨床での展望を示した。CAR-T細胞の製造と、実際のCAR-T療法の流れとは CAR-T療法の実施には、まずはじめに患者の末梢血から白血球が採取される。これは成分献血装置を用いた白血球アフェレーシスによって1~2時間かけて、T細胞を含む白血球成分が採取される。凍結保存処理後、米国の製造施設に輸送される。 製造過程では、T細胞の遺伝子改変→細胞増殖→品質チェックというプロセスを経て、病院に製造されたCAR-T細胞(キムリア)が届けられる(最短で5~6週間程度)。患者には、体内のリンパ球を減らしてCAR-T細胞を増殖しやすくするために、リンパ球除去化学療法と呼ばれる前治療が施され(3~4日間)、その後、キムリアが点滴により輸注される(単回投与)。輸注後は通常1~2ヵ月の入院を経て、その後は外来で経過観察が行われる。CAR-T療法(キムリア)のDLBCLへの有効性を確認、ただし慎重な適応判断が必要 DLBCLは悪性リンパ腫の中で最も頻度が高く、約30~40%を占める。本邦における総患者数は約2万1,000人。あらゆる年齢で発症するが、とくに高齢になるにつれ増加する。ただし、小児では他のがんの発症が少ないため高い割合を示す。 標準治療としてR-CHOP(リツキシマブ、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾン)療法が確立されている。しかし、約50%の患者では無効か、再発する。これらの患者の次なる治療法は自家造血幹細胞移植だが、適応があるのはその半数以下で、さらに奏効した患者でも再発がありうる。 こうした再発・難治性DLBCL患者に対するこれまでの救援化学療法の生存期間中央値は、6.3ヵ月1)。対するCAR-T療法であるキムリアの生存期間中央値は、日本人を含む第II相JULIET試験の結果12ヵ月で、奏効率は52%(うち完全奏効:40%)であった2)。 豊嶋氏はこの結果について、「12ヵ月時点の生存率という観点でみると、25%→50%に改善したという結果。すべての患者さんにとって“夢の治療法”とはいえないだろう。奏効する場合は1回の治療で効果が得られ、QOLも高い可能性がある。しかし、状態や進行速度によって、そもそもこの治療に進める患者さんは限られる。さらに製造の待ち時間、製造不良のリスクもある」として、患者やその家族に過度の期待を持たせることに対しては強い懸念を示した。 臨床試験で多く発現したCAR-T療法(キムリア)の有害事象は、サイトカイン放出症候群(58%で発現、中等症以上は22%)、脳症(21%で発現、中等症以上は12%)など。低ガンマグロブリン血症に伴う免疫グロブリン補充療法は30%で実施された。有害事象による死亡事例はなかったが、「身体に対する治療負担の重さという観点でいえば、自家ではなく、同種造血幹細胞移植と近い。実臨床ではかなり慎重な有害事象のコントロールが必要になるだろう」と述べた。CAR-T療法(キムリア)はB-ALLでも奏効例では高い効果、しかし輸注に至らない例も 本邦におけるALLの総患者数は約5,000人。診断時の年齢中央値は15歳で、好発年齢は2~3歳。そして小児ALLの8割以上がB細胞性(B-ALL)と報告されている。1次治療は寛解導入療法・地固め療法・維持療法からなる多剤併用療法である。80~90%が2~3年にわたるこの強力な1次治療によって完全寛解に到達するが、小児患者の約20%で再発する。再発・難治患者の生存可能性は、小児で16~30%に留まる。 平松氏は、承認の根拠となった第II相ELIANA試験3)の日本人成績について詳細を紹介した。日本人患者は、8例(5~24歳、前治療歴3~7回)が登録された。うち、製品不適格(製造されたが、うまく増殖しなかった)1例、製造を待機するうちに原病が悪化した1例を除く6例に、実際にCAR-T療法のキムリアが投与された。 結果は、3例で完全寛解、1例で血球数回復が不十分な完全寛解が得られた。他2例では効果なしであった。同氏は、「寛解が得られた4例ではすべて微小残存病変も陰性。これは非常に高い効果」と話した。 一方で、6例中5例が重症サイトカイン放出症候群を発症。集中治療室での濃厚な治療が必要となった。「全例が治療に反応しコントロールできたが、院内連携を強化し、新たな有害事象の発現を関連部門の医師が迅速に共有する必要がある」とした。CAR-T療法(キムリア)はまず国内2~3施設で開始、ピーク時で年間250人の患者を想定 最後に登壇したノバルティスファーマ オンコロジージャパン プレジデントのブライアン グラッツデン氏は、発売後の見通しについて説明。CAR-T療法のキムリアによる治療を行う医療機関は、細胞採取の品質確保や副作用管理について同社がトレーニングを実施し、認定した施設に限定するとした。発売初期、国内では2~3施設を予定しており、ピーク時の患者数はCAR-T細胞の製造におけるキャパシティもあり年間250人を想定しているという。また、薬価はまだ決定されていないが、米国で導入された「成功報酬型」の支払い方式は日本では採用されない見通しであることも示された。

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NSCLCの1次治療としてのペムブロリズマブ単剤の適応をTPS≧1%に拡大/FDA

 米国食品医薬品局(FDA)は、2019年4月11日、外科的切除または根治的化学放射線療法の候補ではないStageIIIまたは転移のある、PD-L1(TPS)1%以上の非小細胞肺がん(NSCLC)の1次治療としてペムブロリズマブ(商品名:キイトルーダ)を承認した。この承認は1274例を対象に行われたKEYNOTE-042試験に基づくもの。 ペムブロリズマブ単剤投与の1次治療は従来、PD-L1(TPS)発現50%以上の転移を有するNSCLCに承認されていた。 KEYNOTE-042において患者は、ペムブロリズマブと化学療法(カルボプラチン+ペメトレキセドまたはパクリタキセル)に無作為に割り付けられ、ECOG PS、組織、地域、PD-L1発現(TPS≧50%対TPS 1~49%)によって層別化された。 主要評価項目はTPS≧50%、TPS≧20%、および全母集団(TPS≧1%)の全生存期間(OS)。この試験では、これらすべての集団においてペムブロリズマブ群で統計的に有意な改善を示した。 TPS≧1%の全母集団のOS中央値はペムブロリズマブ群および化学療法群でそれぞれ16.7および12.1ヵ月であった(HR 0.81、95%CI:0.71~0.93)。TPS≧20%サブグループのOS中央値はペムブロリズマブ群および化学療法群でそれぞれ17.7ヶ月および13.0ヶ月(HR 0.77、95%CI:0.64~0.92)。TPS≧50%サブグループのOS推定中央値は、ペムブロリズマブ群および化学療法群でそれぞれ20ヵ月および12.2ヵ月であった(HR 0.69、95%CI:0.56~0.85)。 KEYNOTE-042でペムブロリズマブ単剤投与群で多くみられる(10%以上)有害事象は、倦怠感、食欲減退、呼吸困難、咳、発疹、便秘、下痢、悪心、甲状腺機能低下症、肺炎、発熱、および体重減少であった。■関連記事PD-L1陽性肺がん1次治療におけるペムブロリズマブ単剤の効果(KEYNOTE-042)/Lancetペムブロリズマブ、非小細胞肺がん(PD-L1高発現)1次治療に承認/FDA

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S-1+ドセタキセルが、胃がんアジュバントのスタンダードに(JACCRO GC-07)/JCO

 Stage II/IIIの治癒切除胃がんに対する標準治療として、本邦ではS-1による術後補助化学療法が用いられる。一方、ドセタキセルは標準化学療法との併用で、進行期および周術期における生存ベネフィットが証明されている。Stage III胃がん患者に対するS-1+ドセタキセル併用療法とS-1単独療法を比較した無作為化第III相比較試験JACCRO GC-07(START-2)の中間解析の結果がJournal of Clinical Oncology誌2019年3月29日号で発表された。GC-07試験は1,100例の登録が計画されていたが、第2回中間解析において、効果安全性評価委員会より有効中止が勧告されていた。 対象は20~80歳の治癒切除(R0)を施行したStageIII胃がん患者。S-1+ドセタキセル併用群は、サイクル1(3週間):S-1(1.25m2未満 80mg、1.25以上1.5m2未満 100mg、1.5m2以上 120mg)1日2回day1~14日投与7日間休薬、サイクル2~7(3週間ごと):ドセタキセル(40mg/m2)day1、S-1 day1~14日投与7日間休薬、サイクル8以降(6週間ごと):S-1 day1~28投与14日間休薬。S-1単独群は、S-1 day1~28日投与14日間休薬を手術1年後まで継続した。主要評価項目は3年無再発生存率(RFS)。 主な結果は以下のとおり。・454例がS-1+ドセタキセル併用群に、459例がS-1群に無作為に割り付けられた。・追跡期間中央値は12.5ヵ月であった。・3年RFSはS-1+ドセタキセル併用群66%、S-1群50%と、S-1+ドセタキセル併用群で有意に延長した(HR:0.632、99.99%CI:0.400~0.998、p<0.001)。 ・RFS中央値はS-1+ドセタキセル併用群は未到達、S-1群は34.5ヵ月であった。・Grade3以上の有害事象は、S-1+ドセタキセル併用群では58%にS-1群では42%に発現した。とくに好中球減少、白血球減少がS-1+ドセタキセル併用群で多かった。 GC-07試験の結果を受けて、S-1・ドセタキセル併用療法がStageIII胃がんの標準的な術後補助療法の1つとなった。

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PD-L1陽性肺がん1次治療におけるペムブロリズマブ単剤の効果(KEYNOTE-042)/Lancet

 米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO2018)で発表された、PD-L1発現1%以上の進行または転移を有する非小細胞肺がん(NSCLC)に対するペムブロリズマブ単剤の1次治療を評価する第III相試験KEYNOTE-042試験の結果が、Lancet誌オンライン版2019年4月4日号に掲載された。 KEYNOTE-042は32ヵ国、213施設で行われたオープンラベル第III相試験。・対象:PD-L1 TPS1%以上の進行または転移を有するNSCLC患者・試験薬:ペムブロリズマブ200mg/日3週ごと・対照薬:カルボプラチン+パクリタキセルまたはペメトレキセド3週ごと(治験担当医の選択による)・評価項目:[主要評価項目]全生存期間(OS)(TPS50%以上、20%以上、1%以上で評価)。[副次評価項目]無増悪生存期間(PFS)と奏効率(ORR)(TPS50%以上、20%以上、1%以上で評価)、安全性(TPS1%以上) 主な結果は以下のとおり。・1,274例の患者が、ペムブロリズマブ単剤群(n=637)と化学療法群(n=637)に無作為に割り付けられた。・追跡期間中央値は12.1ヵ月であった。・TPS50%以上のOSは ペムブロリズマブ群20.0ヵ月、化学療法群12.2ヵ月と、有意にペムブロリズマブ群で延長した(HR:0.69、95%CI:0.56~0.85、p=0.0003)。・TPS20%以上のOSはペムブロリズマブ群17.7ヵ月、化学療法群13.0ヵ月と、有意にペムブロリズマブ群で延長した(HR:0.77、95%CI:0.64~0.92、p=0.0020)。・TPS1%以上のOSはペムブロリズマブ群16.7ヵ月、化学療法群12.1ヵ月と、有意にペムブロリズマブ群で延長した(HR:0.81、95%CI:0.71~0.93、p=0.0018)。・探索的研究でのTPS1~49%のOSはペムブロリズマブ群13.4ヵ月、化学療法群12.1ヵ月であった(HR:0.92、95%CI:0.77~1.11)。・TPS50%以上のPFSは、ペムブロリズマブ群7.1ヵ月に対し化学療法群6.4ヵ月(HR:0.81、p=0.0170)、TPS20%以上では6.2ヵ月対6.6ヵ月(HR:0.94)、TPS1%以上では5.4ヵ月対6.5ヵ月であった(HR:1.07)。・Grade3以上の治療関連有害事象発現は、ペムブロリズマブ群18%に対して化学療法群41%であった。■参考KEYNOTE-042試験(Clinical Trials.gov)■関連記事肺がん1次治療、PD-L1低発現でもペムブロリズマブ単剤?(KEYNOTE-042)/ASCO2018

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NSCLC:ニボルマブ治療後のドセタキセル・ラムシルマブ併用の有効性

 肺がんへの免疫療法後の化学療法による有効性を評価した論文が、国内で報告された。 今回、埼玉医科大学国際医療センターの塩野 文子氏らによる後ろ向き研究で、非小細胞肺がん(NSCLC)患者において、抗PD-1抗体ニボルマブによる治療に病勢増悪後、ドセタキセルとラムシルマブを併用投与した場合、ニボルマブ投与なしのレジメンと比較して高い奏効率が得られた。Thoracic Cancer誌オンライン版2019年2月27日号に掲載。 本試験では、2016年2月~2017年12月に当施設でニボルマブを投与されたNSCLC患者152例から、ニボルマブ治療後にドセタキセルとラムシルマブを投与された20例について、全奏効率(ORR)、無増悪生存期間(PFS)、および全生存期間(OS)を調査した。 患者の年齢中央値は70歳(範囲:55~77歳)で、男性12例、女性8例だった。そのうち、16例が腺がん、3例が扁平上皮がん、1例がその他であった。 主な結果は以下のとおり。・18例(90%)に予防的なG-CSF製剤の投与が行われた。・20例の患者のうち、12例が部分奏効(PR)を達成し、ORRは60%だった。・6例が安定(SD)を示し、病勢コントロール率は90%だった。・PFSは169日、OSは343日だった。・消化器系の有害事象が19例の患者で観察された。

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Trop-2に対する抗体と抗がん剤の複合体は転移性のTNBCに有効である可能性を示唆(解説:矢形寛氏)-1020

 trophoblast cell-surface antigen 2(Trop-2)は正常組織ではわずかしか発現していないのに対し、がん腫では広く発現していることが知られている。TNBCでは80%以上に発現しているようで、注目すべき標的となっていた。sacituzumab govitecan-hziyは、抗Trop-2抗体にSN-38(化学療法薬イリノテカンの活性代謝物)を結合させた抗体薬物複合体(ADC)であり、乳がん領域ではADCとしてT-DM1がすでに臨床応用されている。本試験は第1/2相試験であり、2レジメン以上の治療を受けたTNBC患者が対象となっている。非常に期待できる効果が示され、イリノテカンで心配された下痢などの患者にとってつらい有害事象も、重篤なものは少なく、治療による脱落例が少ないことは特筆すべきである。また、症例数は少なかったものの既治療との交差耐性もなさそうである。今後第3相試験が計画されているが、非常に期待される治療薬である。

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新規抗体薬物複合体、難治性の転移TNBCに有効/NEJM

 開発中のsacituzumab govitecan-hziyは、2レジメン以上の前治療歴のある転移性トリプルネガティブ乳がん(TNBC)患者の3分の1に客観的奏効をもたらし、奏効期間中央値は7ヵ月以上に及ぶことが、米国・マサチューセッツ総合病院のAditya Bardia氏らが実施した第I/II相試験(IMMU-132-01試験)で示された。研究の詳細は、NEJM誌2019年2月21日号に掲載された。前治療歴のあるTNBC患者では、標準化学療法は奏効率が低く、無増悪生存(PFS)期間が短いことが知られている。本薬は、ヒト栄養膜細胞表面抗原2(Trop-2)を標的とするヒト化モノクローナル抗体に、トポイソメラーゼI阻害薬イリノテカンの活性代謝産物であるSN-38を、切断可能なリンカーで結合させた抗体薬物複合体であり、腫瘍に高濃度のSN-38を送達できるという。複数治療歴のある患者のバスケットデザインによる単群試験 研究グループは、TNBCを含む、転移病変を有する既治療の種々の固形がん患者を対象としたバスケットデザインのもとで、sacituzumab govitecan-hziyの多施設共同非盲検単群試験を進めている(Immunomedics社の助成による)。転移性TNBCについては、すでに69例の結果が報告されている。また、2016年、本薬は、米国食品医薬品局(FDA)により、2レジメン以上の前治療を受けた転移性TNBC患者の「画期的治療」に指定された。 本研究では、2レジメン以上の前治療歴のある進行性上皮がん患者が、21日を1サイクルとして1日目と8日目に、sacituzumab govitecan-hziy(10mg/kg体重)の静脈内投与を受けた。治療は、病勢進行または忍容できない毒性が発現するまで継続された。 エンドポイントは安全性、RECIST ver. 1.1に準拠して各施設で評価した客観的奏効率(完全奏効[CR]+部分奏効[PR])、奏効期間、臨床的有用率(CR+PR+6ヵ月以上持続する安定[SD]の割合)、PFS期間、全生存(OS)期間などとした。事後解析として、奏効率と奏効期間について、盲検下に独立中央判定での評価を行った。主な有害事象は骨髄・消化器毒性、PFS期間5.5、OS期間13.0ヵ月 2013年6月~2017年2月の期間に108例が登録された。ベースラインの年齢中央値は55歳(範囲:31~80)、男性が1例含まれた。全身状態(PS)は0が28.7%、1が71.3%で、前治療レジメン数中央値は3(2~10)だった。98.1%にタキサン系薬剤、86.1%にアンスラサイクリン系薬剤の投与歴があった。フォローアップ期間中央値は9.7ヵ月。 治療期間中央値5.1ヵ月(範囲:0.03~36.1)の間に、平均18.7回(1~102)、平均9.6サイクル(1~51)の治療が行われた。頻度の高い有害事象として、悪心(67%)、好中球減少(64%)、下痢(62%)、疲労/無力症(55%)、貧血(50%)、嘔吐(49%)などが認められた。 Grade3、4の有害事象は、好中球減少がそれぞれ26%、16%、貧血が11%、0%、白血球数の減少が8%、3%にみられた。発熱性好中球減少は10例(9.3%)に発現し、このうちGrade3が7例(6%)、Grade4は2例(2%)であった。重篤な有害事象は35例(32%)で報告され、発熱性好中球減少、嘔吐、悪心、下痢、呼吸困難の頻度が高かった。 治療期間中に4例が死亡した。3例(2.8%)が有害事象により治療を中止し、このうち2例は治療薬関連イベントによる中止であった。 奏効率は33.3%(36/108例、CR:3例、PR:33例)であり、臨床的有用率は45.4%(49/108例)であった。奏効例36例の奏効までの期間中央値は2.0ヵ月(範囲:1.6~13.5)、奏効期間中央値は7.7ヵ月(95%信頼区間[CI]:4.9~10.8)であった。独立中央判定では、奏効率が34.3%、奏効期間は9.1ヵ月と、各施設判定とほぼ同様であった。 PFS期間中央値は5.5ヵ月、6および12ヵ月時のPFS率はそれぞれ41.9%、15.1%であった。また、OS期間中央値は13.0ヵ月、6および12ヵ月時のOS率はそれぞれ78.5%、51.3%だった。 著者は、「タキサン系、アンスラサイクリン系薬剤の治療歴のある患者にも有効であったことから、前治療の細胞傷害性化学療法薬との交差耐性はないと示唆される」とし、「治療期間中央値(5.1ヵ月)は直前の抗がん剤治療(2.5ヵ月)よりも長く、これは治療困難な転移性TNBC患者における臨床活性に関して、さらなるエビデンスをもたらすものである」と指摘している。

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