腫瘍科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:292

前立腺がん、4つの治療法を患者報告アウトカムで評価/NEJM

 限局性前立腺がん治療後の排尿・腸・性機能の重症度、回復状況および機能低下のパターンやQOLは、治療法によって異なることが明らかにされた。英国・ブリストル大学のJ. L. Donovan氏らが、PSA監視療法、根治的前立腺摘除術および内分泌療法併用根治的放射線療法の有効性を検証したProstate Testing for Cancer and Treatment(ProtecT)試験の患者報告アウトカムを分析し、報告したもので、これまで、患者報告アウトカムを用いて臨床的限局性前立腺がんに対する治療効果を評価したデータはあまりない。NEJM誌オンライン版2016年9月14日号掲載の報告。

がん患者の損傷リスクは診断の全過程で予防対策を/BMJ

 がん患者では、医原性損傷(iatrogenic injuries)および非医原性損傷(non-iatrogenic injuries)のリスクが、診断後だけでなく、診断前から上昇しており、診断の全過程を通じて予防対策を講じる必要があることが、スウェーデン・カロリンスカ研究所のQing Shen氏らの検討で示された。研究の成果は、BMJ誌オンライン版2016年8月31日号に掲載された。大腸がん、前立腺がん、乳がんの患者では、医原性損傷による死亡の増加を認め、がん患者における非医原性損傷のリスク上昇も知られている。これまでに、がんの診断後や治療後の損傷のリスクは検討されているが、診断前のリスクの評価は行われておらず、本試験はがんの診断的検査による医学的合併症の疾病負担を総合的に検討した初めての研究だという。

ラムシルマブ非小細胞肺がん2次治療の日本人データ

 ラムシルマブ(商品名:サイラムザ)とドセタキセル(商品名:タキソテール)の併用がプラチナベース化学療法後に増悪した非小細胞肺がん患者の生存期間を延長した。この第II相無作為化プラセボ対照二重盲検比較試験は、日本人の非小細胞肺がんの2次治療におけるラムシルマブの有効性と安全性を評価したもの。Lung Cancer誌2016年9月号の掲載記事。

クリゾチニブ ROS1陽性の非小細胞肺がんへの新適応症を申請:ファイザー

 ファイザー株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:梅田一郎)は、2016年8月31日(水)、「ROS1 融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん(以下、非小細胞肺がんを「NSCLC」と略記)」の治療薬として、クリゾチニブ(商品名:ザーコリ)の承認事項一部変更承認申請を行ったと発表した。