高リスク前立腺がんにおいてテストステロン濃度回復は全生存率と関連
放射線治療と長期アンドロゲン除去療法(ADT)を受けている高リスク前立腺がん患者において、血清テストステロン(T)濃度が正常レベルまで回復することは、全生存率の有意な改善と関連するという研究結果が、米国臨床腫瘍学会年次泌尿生殖器がんシンポジウム(ASCO GU25、2月13〜15日、米サンフランシスコ/オンライン開催)で報告された。
シェルブルック大学病院センター(カナダ)のAbdenour Nabid氏らは、高リスク前立腺がん患者630人を、骨盤放射線治療に加えて36カ月間のADTを行う群と18カ月間のADTを行う群にランダムに割り付けた(それぞれ310人、320人)。血清T濃度は、ベースライン時とその後も定期的に測定された。T濃度の回復は、各試験実施医療機関で正常範囲とされる範囲内に対象者のT濃度が戻ることと定義した。解析対象として、22年間(追跡期間中央値17.4年間)に測定された、515人の患者の6,587のT濃度データが利用可能であった。