既治療EGFR変異NSCLCにおけるsacituzumab tirumotecanのOS最終結果(OptiTROP-Lung03)/ELCC2026

提供元:ケアネット

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公開日:2026/04/14

 

 既治療のEGFR陽性非小細胞肺がん(NSCLC)においてsacituzumab tirumotecan(sac-TMT)が持続した全生存期間(OS)の改善を示した。sac-TMTはTROP2を標的とした抗体薬物複合体(ADC)である。独自のリンカーでトポイソメラーゼI阻害薬belotecanの腫瘍細胞への送達を最大化する。すでに第II相OptiTROP-Lung03試験で、既治療のEGFR陽性NSCLCに対する有意な無増悪生存期間(PFS)およびOSの改善が報告されている1)。欧州肺がん学会(ELCC2026)では、中国・中山大学がんセンターのYunpeng Yang氏がOptiTROP-Lung03試験の最終OS解析を紹介した。

・対象:EGFR-TKIとプラチナベース化学療法の併用または逐次療法で進行した非扁平上皮EGFR陽性(19-DelまたはL858R)NSCLC
・試験群:sac-TMT 5mg/kg 2週ごと(sac-TMT群)
・対照群:ドセタキセル75mg/m2 3週ごと(ドセタキセル群)
・評価項目:
[主要評価項目]奏効率(ORR)
[副次評価項目]PFS、OS、奏効期間(DoR)、安全性など

 主な結果は以下のとおり。

・追跡23.8ヵ月のPFS中央値は、sac-TMT群7.9ヵ月、ドセタキセル群2.8ヵ月であった(ハザード比[HR]:0.23、95%信頼区間[CI]:0.15~0.35)。
・OS中央値はsac-TMT群20.0ヵ月、ドセタキセル群13.5ヵ月であった(HR:0.63、95%CI:0.40~0.98)。
・ドセタキセル群の患者の41%がsac-TMTにクロスオーバーした。
・クロスオーバー調整後のOS中央値はsac-TMT群20.0ヵ月に対し、ドセタキセル群は11.2ヵ月で、sac-TMT群の優越性はより強く表れた(HR:0.45、95%CI:0.28~0.73)。
・全Gradeの治療関連有害事象(TRAE)発現割合は両群とも97.8%であった。Grade3以上のTRAEはsac-TMT群60.4%、ドセタキセル群73.9%で発現した。
・主たるTRAEは両群とも血液毒性であった。
・間質性肺疾患の発現は両群とも2.2%の発現であった。
・sac-TMT群では治療中止または死亡に至ったTRAEは認められなかった。

 本試験の結果は、「既治療のEGFR変異NSCLCに対する有望かつ新たな治療選択肢として、sac-TMTの重要性を強調するものである」と Yang氏は結んだ。

 sac-TMTはOptiTROP-Lung04試験の結果2)に基づき、EGFR-TKI不応後のEGFR変異NSCLCに対して中国で承認された。

(ケアネット 細田 雅之)