若年発症の脳卒中、一般集団と比べた長期死亡リスクは?/JAMA

提供元:ケアネット

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公開日:2019/06/07

 

 オランダにおいて、若年(18~49歳)発症の脳卒中の30日生存者は、一般集団と比較して死亡リスクが最長15年後まで高いままであることが示されたという。オランダ・ラドバウド大学のMerel Sanne Ekker氏らが、若年発症の脳卒中の短期および長期死亡リスク、死亡率の時間的傾向および死因を、年齢、性別、脳卒中サブタイプごとに明らかにすべく行ったレジストリー研究の結果を報告した。脳卒中は、依然として世界における主要死因の第2位であり、全脳卒中のうち約10~15%の発症は若年成人に認められるが、これまで若年発症の脳卒中の予後や死亡に関する情報は限定的であった。JAMA誌オンライン版2019年5月23日号掲載の報告。

若年初発の脳卒中患者1万5,527例の死亡率を一般集団と比較
 研究グループは、オランダにおいて1998~2010年の期間に初回の脳卒中を発症した18~49歳の脳卒中患者を、2017年1月1日まで追跡調査した。患者とアウトカムについて、オランダ全国民を対象とした病院退院登録(Hospital Discharge Registry)、死因登録(Cause of Death Registry)および人口登録(Dutch Population Register)を用いて、またICD-9およびICD-10でコードされた虚血性脳卒中、脳出血およびその他の脳卒中として特定し解析した。

 主要アウトカムは、30日生存者の追跡終了時における累積全死因死亡で、年齢、性別、脳卒中サブタイプで層別化し、Cox比例ハザードモデルなどを用いて一般集団の累積全死亡率と比較した。

 解析には1万5,527例(年齢中央値44歳[四分位範囲:38~47]、女性53.3%)が組み込まれた。

30日生存者の15年死亡率は17.0%
 追跡調査終了時点で、計3,540例(23.2%)が死亡していた。そのうち脳卒中発症後30日以内の死亡が1,776例で、残りの1,764例は追跡期間中央値9.3年(四分位範囲:5.9~13.1)の間に死亡した。

 30日生存者の15年死亡率は17.0%であった(95%信頼区間[CI]:16.2~17.9)。一般集団と比較した標準化死亡比(SMR)は、虚血性脳卒中で5.1(95%CI:4.7~5.4)(実死亡率:12.0/1,000人年[95%CI:11.2~12.9/1.000人年]、予定死亡率:2.4/1,000人年、超過死亡率:9.6/1,000人年)、脳出血で8.4(95%CI:7.4~9.3)(実死亡率:18.7/1,000人年[95%CI:16.7~21.0/1,000人年]、予定死亡率:2.2/1,000人年、超過死亡率:16.4/1,000人年)であった。

 なお、著者は、脳卒中の重症度や家族歴などの潜在的交絡因子を調整できていないこと、2006年以降は病院退院登録にデータを提供した病院が少なかったことなどを研究の限界として挙げている。

(医学ライター 吉尾 幸恵)