椎間板ヘルニアによる坐骨神経痛にはパルス高周波とステロイド注射の併用が有効

提供元:HealthDay News

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公開日:2023/09/19

 

 腰椎椎間板ヘルニアにより坐骨神経痛を来した患者の疼痛緩和と障害改善において、パルス高周波(PRF)と経椎間孔ステロイド注射(TFESI)の併用療法は、TFESI単独よりも優れていることが、「Radiology」に3月28日報告された。

 ローマ・ラ・サピエンツァ大学付属ポリクリニコ・ウンベルト・プリモ病院(イタリア)のAlessandro Napoli氏らは、12週間以上続く腰椎椎間板ヘルニアにより坐骨神経痛を来し、保存治療に反応しない患者を、CTガイド下でのPRFとTFESIの併用療法1回を受ける群(174人)と、TFESI単独療法1回を受ける群(177人)にランダムに割り付けた。治療後1週目と52週目に、下肢痛の重症度を数値評価スケール(NRS)で測定した。

 ベースライン時のNRSは、併用群で8.1±1.1、単独群で7.9±1.1だった。治療後1週目のNRSは併用群で3.2±0.2、単独群で5.4±0.2(平均治療効果2.3)、治療後52週目のNRSはそれぞれ1.0±0.2、3.9±0.2だった(平均治療効果3.0)。52週目の平均治療効果は、オスウェストリー障害指数(ODI)が11.0、ローランド・モリス障害質問票スコアが2.9で、併用群の方が良好だった。

 著者らは、「腰椎椎間板ヘルニアにより持続性坐骨神経痛を来した患者に対するPRFとTFESIの併用は、TFESI単独に比較して、治療1年後の疼痛緩和と機能回復の面で良好な臨床結果を示した」と述べている。

 なお、1人の著者が医療機器企業と、別の1人が出版企業との利益相反(COI)に関する情報を明らかにしている。

[2023年4月4日/HealthDayNews]Copyright (c) 2023 HealthDay. All rights reserved.利用規定はこちら