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新規睡眠薬登場後、日本におけるBZD減量成功率は?

提供元:ケアネット

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公開日:2026/08/24

 

 不眠症に対するベンゾジアゼピン受容体作動薬(BZD)の長期使用は、依存や認知機能低下などの有害事象と関連している。デュアルオレキシン受容体拮抗薬(DORA)やメラトニン受容体作動薬(MRA)などの新しい作用機序を持つ新規睡眠薬は、BZDよりも安全であるものの、BZDからの切り替えは簡単ではない。京都府立医科大学の綾仁 信貴氏らは、BZDの使用期間に着目し、新規睡眠薬の導入がBZDの減薬にどのような影響を与えるかを明らかにするため、レトロスペクティブコホート研究を実施した。Sleep Medicine誌オンライン版2026年7月17日号の報告。

 対象は、2021年5月~2022年4月、日本の2つの医療機関において新規睡眠薬による治療を開始したBZD使用中の外来不眠症患者。主要評価項目は、1年間のフォローアップ期間終了時におけるBZDの減薬(1剤以上の減量)の成功率とした。BZDの使用期間と減薬成功との関連を評価するため、多変量ロジスティック回帰分析を用いた。

 主な結果は以下のとおり。

・全体として3,802例に対して5,114剤の睡眠薬(うち新規睡眠薬は38%)が処方されていた。そのうち190例がBZD使用中に新規睡眠薬の投与を開始していた。
・フォローアップ期間終了時、46%の患者においてBZDの減薬が達成された。
・BZDの減薬成功率は、それまでのBZDの使用期間が1年未満の患者のほうが1年以上の患者よりも有意に高かった(69%vs.36%、p<0.0001)。
・共変量で調整した後、定期的でないBZDの使用を基準とした場合の減薬成功のオッズ比は、BZDの使用期間が1~5年の場合で0.21(95%信頼区間:0.08~0.56)、5年以上の場合で0.16(同:0.06~0.43)であった。

 著者らは「新規睡眠薬の導入が、BZDの減薬に有効である可能性が示唆された。しかし、それまでのBZDの使用期間が長くなるにつれて成功率は著しく低下することが明らかとなった。将来的なBZDの中止を可能にするためには、長期使用を避け、より安全な新規睡眠薬の使用を優先することが適切なアプローチであると考えられる」と結論付けている。

(鷹野 敦夫)