慢性的なベンゾジアゼピン受容体作動薬(BZRA)の使用は、転倒、認知機能低下、機能低下、その他の有害事象に関する懸念があるにもかかわらず、65歳以上の高齢者において依然として一般的に行われている。BZRAの減薬を支援するための複数の戦略が提案されているが、高齢者におけるこれらの減薬介入の安全性と有効性は、介入の種類を問わず包括的に統合されていない。スペイン・Clinica Psicogeriatrica Josefina ArreguiのKevin O'Hara-Veintimilla氏らは、65歳以上の高齢者における慢性的なBZRA使用を減らすための構造化された戦略の安全性と有効性に関する入手可能なエビデンスを統合することを試みた。Age and Ageing誌2026年5月4日号の報告。
本システマティックレビューは、PRISMA 2020ガイドラインに従って実施された。データベースの創設時から2025年9月までに公表された研究をOvid MEDLINE、PubMed、Embase、PsycINFOの各データベースより検索した。高齢者を対象とし、構造化されたBZRA減量介入を評価したランダム化比較試験および非ランダム化比較試験を対象に含めた。バイアスのリスクは、研究デザインに適したツールを用いて評価し、結果の異質性が高いため、記述的な統合を行った。
主な結果は以下のとおり。
・約1万1,000人の高齢者を対象とした30研究を分析に含めた。
・介入には、構造化された薬物漸減、患者主導の教育戦略、臨床医主導のアプローチ、システムレベルの介入が含まれていた。
・いずれの戦略においても、減量はおおむね安全であった。離脱症状は、通常、軽度かつ一過性であり、重篤な有害事象はまれであった。
・構造化された段階的減量は、投与の中止または減量率が最も高かった。一方、他のアプローチでは効果にばらつきがみられた。
著者らは「高齢者における慢性的なBZRA使用の減量は、構造化された段階的かつ患者中心のアプローチを用いれば、実現可能であり、おおむね安全であることが示唆された。その効果は、介入の種類や状況によって異なるため、老年医学におけるBZRAの減量には、個別化されたエビデンスに基づいたアプローチが推奨される」と結論付けている。
(鷹野 敦夫)