高リスク多発性骨髄腫、MRD陰性維持期間とPFSの関連

提供元:ケアネット

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公開日:2026/06/12

 

 多発性骨髄腫において微小残存病変(MRD)陰性は生存率の向上と関連しているが、高リスク多発性骨髄腫におけるMRD陰性の予後的価値については明らかになっていない。今回、中国・The First Affiliated Hospital of Sun Yat-sen UniversityのHuan Liu氏らは移植適応の初発多発性骨髄腫を対象にした単施設の後ろ向き研究を実施し、個別治療の指針となる最短のMRD陰性維持期間を検討した。その結果、MRD陰性を2年維持した高リスク患者は標準リスク患者と同様の無増悪生存期間(PFS)を示し、さらに4年の維持によりPFSが改善されることが示唆された。Cancers(Basel)誌2026年5月12日号に掲載。

 本研究は、同院において初期治療後に連続して2回以上MRD陰性を達成した移植適応の初発多発性骨髄腫223例を対象とし、リスク別にMRD陰性維持の生存への影響を解析した。

 主な結果は以下のとおり。

・MRD陰性期間が2年以上の高リスク群と標準リスク群の間で、PFSに差は認められなかった(70.77ヵ月vs.67.38ヵ月、p=0.529)。
・標準リスク群では、MRD陰性を2~3年維持した患者と3年以上維持した患者との間で、PFSに差は認められなかった(72.25ヵ月vs.107.50ヵ月、p=0.103)。
・高リスク群では、4~5年維持した患者と5年以上維持した患者の間に差は認められなかった(未到達vs.84.53ヵ月、p=0.136)。
・患者全体で、2年以上の維持期間は全生存期間の延長と関連していた。

 著者らは、「長期的なMRD陰性の維持は良好な予後と関連している。2年以上のMRD陰性の維持は高リスク細胞遺伝学的異常の悪影響を軽減し、また、限定的な症例に基づく探索的解析ではあるが、高リスク多発性骨髄腫患者において4年以上の維持がPFS延長と関連する可能性が示された」としている。

(ケアネット 金沢 浩子)