mHSPCへのADT+ARPI、休薬は可能か(A-DREAM)/ASCO2026

提供元:ケアネット

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公開日:2026/06/09

 

 転移を有するホルモン感受性前立腺がん(mHSPC)に対するアンドロゲン除去療法(ADT)とアンドロゲン受容体経路阻害薬(ARPI)の併用療法は生存期間を延長する一方で、継続的な投与による累積的な毒性や医療費の負担が課題となっている。米国・Dana-Farber Cancer InstituteのAtish D. Choudhury氏らは、ADT+ARPIに良好な反応を示した患者を対象に、投与を休止することが可能かどうかを検討したA-DREAM(Alliance A032101)試験の結果を、米国臨床腫瘍学会(ASCO 2026)で発表した。

・試験デザイン:第II相単群試験
・対象:ADT(18~24ヵ月)+ARPI(12ヵ月以上)の併用療法を受け、PSAが0.2ng/mL未満に低下・安定しているmHSPC患者
・介入方法:ADT+ARPIの投与を休止し、3ヵ月ごとのPSA値およびテストステロン値測定、6ヵ月ごとのCT/MRIおよび骨シンチグラフィ(PSA値上昇がみられた場合は3ヵ月ごと)、QOL評価を実施
※PSA 5ng/mL以上、画像所見上の変化(CT/MRIでのRECIST 1.1に基づく疾患進行[PD]、または骨シンチグラフィでのPCWG3に基づく未確定のPD)、あるいは前立腺がん関連症状が認められた場合は投与再開
・評価項目:
[主要評価項目]投与休止後18ヵ月時点で、テストステロン値が回復(≧150ng/dL)し投与休止を継続している患者の割合
[副次評価項目]テストステロン値≧150ng/dLへの回復までの期間、投与休止期間、QOL
[探索的評価項目]画像上の無増悪生存期間(rPFS)、全生存期間(OS)、費用

 主な結果は以下のとおり。

・2022年7月~2024年3月に患者登録が行われた。
・登録患者78例のベースライン特性は、年齢中央値が70歳(範囲:49~90)、ADT+ARPI併用療法開始前のPSA中央値が18.99(5.04~6,759.00)、CHAARTED基準での高腫瘍量が35.1%、局所療法(前立腺全摘除術または放射線療法)歴なしが39.7%であった。
・主要評価項目である「投与休止後18ヵ月時点で、テストステロン値が回復(≧150ng/dL)し投与休止を継続している患者の割合」は41.0%(80%信頼区間[CI]:33.1~48.9、片側p=0.0249)で、事前に設定された統計学的基準を満たした。なお、18ヵ月時点におけるテストステロン値が回復した患者は66.7%、投与休止を継続していた患者は57.7%であった。
・追跡期間中央値26.9ヵ月時点で、38.5%が投与休止を継続し、プロトコルに従いADT+ARPIを再開した患者は37.2%であった。
・投与休止期間の中央値は24.5ヵ月(95%CI:19.3~未到達)であった。
・多変量解析の結果、低腫瘍量および転移部位に対する放射線療法歴ありの患者で、投与中止後にADT+ARPIの再開を含む抗腫瘍治療が必要となる可能性が低い傾向が示された。
・rPFS中央値は未到達(95%CI:32.5~未到達)であり、24ヵ月時点のrPFS率は80.7%(95%CI:71.5~91.1)であった。OS中央値も未到達(95%CI:未到達~未到達)で、24ヵ月時点のOS率は96.0%(95%CI:91.7~100.0)であった。死亡は4例に認められたが、前立腺がんによる死亡は1例のみであった。

 Choudhury氏は、「A-DREAM試験は主要評価項目を達成し、ADT+ARPI併用療法に良好な反応を示したmHSPC患者において、投与休止は妥当な選択肢となりうることが示された」とまとめ、「低腫瘍量や転移部位への放射線治療歴がある患者では、投与休止期間をより長くすることができる可能性が示唆され、最適な治療戦略についてはさらなる研究が必要」とした。

(ケアネット 遊佐 なつみ)

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