再発・難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)の早期の相の試験における薬剤クラスごとの抗腫瘍効果と安全性の推移を系統的レビューおよびメタ解析で評価した結果を、オランダ・Amsterdam University Medical CenterのAnne M. Spanjaart氏らが報告した。2000~25年の25年間のデータを解析した結果、新規薬剤の登場により奏効率は2倍以上に向上し、治療関連死亡率は低く維持されていることが示された。Lancet Haematology誌2026年5月号に掲載。
本研究の対象は、2000年1月1日~2025年5月9日に公開された、成人の再発・難治性DLBCL患者を対象とした第I~II相試験で、PubMed、Embase、Web of Science、Cochrane Libraryを用いて検索し、試験薬剤単独またはCD20抗体併用療法のデータを抽出した。主要評価項目は奏効率(ORR)および完全奏効率(CRR)で、ランダム効果一般化線形混合モデルを用いて統合解析を行った。
主な結果は以下のとおり。
・最終的に132試験、7,786例(女性43%、男性57%)が解析対象となった。
・全体のORRは30.5%(95%信頼区間[CI]:26.0~35.5)、CRRは14.3%(同:11.5~17.7)であった。
・薬剤クラス別の奏効率は以下の順で高かった。
- CAR-T細胞療法:ORR 70.0%/CRR 51.0%
- 二重特異性抗体:ORR 46.0%/CRR 30.0%
- 抗体薬物複合体:ORR 40.0%/CRR 18.0%
・ORRは2000~08年の16.6%から、2018~2025年には36.8%へ2倍以上に向上した。
・治療関連死亡率は0.6%(95%CI:0.4~1.0)と、期間を通じて1%未満を維持していた。
・用量制限毒性/投与中止は6.0%、Grade3~4の有害事象は61.5%、非再発死亡は3.6%に認められた。
著者らは、「2000年以降、再発・難治性DLBCLの早期の相の試験における奏効率は、細胞療法や二重特異性抗体の導入により2倍以上に向上した。一方で治療関連死亡はきわめて低く抑えられており、これらのデータは臨床医や規制当局にとって、現在のリスク・ベネフィット傾向を把握するための重要な指標となる」としている。
(ケアネット 金沢 浩子)