日本食の「一汁三菜」に代表される、料理の品数が多い食習慣は、心血管疾患による死亡率の低下など、日本人の健康長寿に寄与する因子として注目されている。今回、北海道大学の高林 早枝香氏らが2018〜19年の国民健康・栄養調査のデータを用いた横断研究を行った結果、1日の全食事の料理の数(NDAM)が多い食習慣は、脂質異常症や肥満、高血圧などの心血管リスク因子の低下と関連している可能性が示された。Nutrition Journal誌2026年5月号に掲載。
本研究は、2018〜19年の国民健康・栄養調査に参加した20歳以上の男女2,900人を対象とした横断研究である。NDAMは、飲料を除くすべての料理および食品を含む1日の食事記録(秤量記録法)に基づいて算出された。性別ごとにNDAMに基づいて参加者を4つのグループに分類した。年齢、一人暮らし、居住地域、職業、運動習慣、喫煙習慣、飲酒習慣、総エネルギー摂取量を調整したポアソン回帰モデルを用いて、多変量相対リスクを推定した。
主な結果は以下のとおり。
・NDAMが高い参加者は、高齢、非喫煙者、身体活動量が多い傾向があった。
・男性では、NDAMが最も少ないグループ1よりNDAMが多いグループ2~4は脂質異常症のリスクが有意に低かった。
・女性では、NDAMが最も少ないグループ1と比較して、最も多いグループ4は過体重・肥満リスクが有意に低かった。さらに、NDAMが中程度のグループ2~3では、最も少ないグループ1と比較して高血圧のリスクが低かった。
・しかしこれらの関連は、ボンフェローニ補正後には統計学的有意性を維持しなかった。
本結果から、著者らは「料理の品数が多い食事は、日本人成人においていくつかの心血管リスク因子と逆相関している可能性がある」と結論している。
(ケアネット 金沢 浩子)