GERD診療ガイドライン改訂へ、P-CABの位置付け見直しなどが柱/日本消化器病学会

提供元:ケアネット

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公開日:2026/04/22

 

 現在、胃食道逆流症(GERD)診療ガイドラインの改訂作業が進行中であり、2026年4月にはパブリックコメント版が公開された。改訂版の刊行に先立ち、第112回日本消化器病学会総会(2026年4月16日~18日、福井・石川)においてGERD診療ガイドラインに関するパネルディスカッションが行われた。

改訂の基本方針

 本改訂では、診療の実用性向上を重視し、治療戦略や疾患概念の整理が図られている。基本方針は“シンプルで使いやすいガイドラインへ”である。2021年版ガイドラインでは、軽症・重症の区分に加え、プロトンポンプ阻害薬(PPI)とカリウムイオン競合型アシッドブロッカー(P-CAB)の併用的な位置付けにより、フローチャートが複雑化していた。今回の改訂では、フローチャートを一本化することで、消化器専門医以外の医師にも理解しやすいシンプルな構成にすることを目指している。

最重要課題はP-CABの位置付け見直し

 本改訂の最重要課題は、P-CABであるボノプラザンの位置付けの再評価である。その背景として、ボノプラザン発売から10年が経過したことによるエビデンスの蓄積、ボノプラザン自体の強力な酸分泌抑制効果などが挙げられる。

 これらを踏まえ、GERD治療をP-CAB中心に再編することや「第一選択薬は何か」というCQの再設定が提案されている。

 一方、非びらん性胃食道逆流症(NERD)については保険適用の観点からPPIを中心とする方向性が示されている。

治療期間と維持療法の明確化

 薬物療法の長期使用に伴う有害事象への懸念を踏まえ、投与期間の明確化も重要な論点となっている。軽症例では4〜8週で休薬を検討するなど、具体的な目安が提示される見込みである。また、漸減やアルギン酸製剤の併用によるリバウンド抑制などは、今後の課題として整理される予定である。

新規トピックと診療領域の拡張

 今回の改訂では、保険適用拡大に対応するため、内視鏡的逆流防止術や胃上性おくび、PPI抵抗性GERDの診断戦略なども注目領域として取り上げられる予定である。とくに内視鏡的治療は独立した章として詳述される見込みであり、注目度の高さがうかがえる。

今後の予定

 改訂作業は2025年1月に開始され、相互査読、コンセンサス形成、評価委員会レビューを経て、現在はパブリックコメント段階にある。多くのステートメントは高い合意率を得ており、パブリックコメントを踏まえ、より実用性の高いガイドラインが完成することが期待される。

(ケアネット)