米国・ネバダ大学のJeffrey L. Cummings氏らは、ブレクスピプラゾール2mg/日または3mg/日のアルツハイマー病に伴うアジテーションの治療における有効性を評価するため、統合臨床試験データに基づく解析を実施した。Clinical Drug Investigation誌2026年3月号の報告。
介護施設または地域社会に居住するアルツハイマー病に伴うアジテーションを有する患者を対象に、ブレクスピプラゾール固定用量を投与した2つの12週間多施設共同ランダム化二重盲検プラセボ対照第III相試験のデータを統合した。有効性評価項目には、Cohen-Mansfield Agitation Inventory(CMAI)合計スコア(29種のアジテーション症状の頻度を測定)、臨床全般印象度-重症度(CGI-S)スコア、CMAI因子スコア(攻撃的行動、身体的非攻撃的行動、言語的興奮行動)、治療反応率を含めた。感度分析には、フレキシブルドーズを用いた3つ目の試験を含めた。
主な結果は以下のとおり。
・対象患者621例がブレクスピプラゾール群(368例)またはプラセボ群(253例)にランダムに割り付けられており、治療完了率はそれぞれ87.0%(320/368例)、88.9%(225/253例)であった。
・ベースラインのCMAI合計スコアの平均値は、ブレクスピプラゾール群で76.9±17.2、プラセボ群で75.5±18.0であった。
・12週間にわたるCMAI合計スコアの改善の最小二乗平均値は、ブレクスピプラゾール群で-22.8±0.8、プラセボ群で-18.3±1.0であり、治療群間の最小二乗平均値差は-4.50(95%信頼区間:-6.90~-2.10、p<0.001、Cohen's d=0.30)であった。
・CGI-S、CMAI因子、治療反応解析においても、ブレクスピプラゾール群はプラセボ群と比較し、改善度が高いことが示された。
・感度解析は、この結果を支持するものであった。
著者らは「アルツハイマー病の大規模統合サンプルにおいて、ブレクスピプラゾール2mg/日または3mg/日投与は、プラセボ群と比較して、12週間にわたりアジテーション症状を軽減することが示された」と結論付けている。
(鷹野 敦夫)