アルツハイマー病に伴うアジテーション、最適なブレクスピプラゾールの投与量は?

提供元:ケアネット

印刷ボタン

公開日:2026/01/23

 

 アルツハイマー病に伴うアジテーションは、患者の転帰と介護者の負担に重大な影響を及ぼす。ブレクスピプラゾールは有望な治療選択肢と考えられている。しかし、至適用量は依然として不明であった。サウジアラビア・King Faisal UniversityのMahmoud Kandeel氏らは、アルツハイマー病に伴うアジテーションの治療におけるブレクスピプラゾールの異なる用量の有効性と安全性を比較するため、システマティックレビューおよびネットワークメタ解析を実施した。Journal of Alzheimer's Disease誌オンライン版2025年12月8日号の報告。

 PRISMAガイドラインに従い、2025年1月までに公表された研究をPubMed、Embase、Web of Science、Scopusより検索した。ブレクスピプラゾールの異なる用量(0.5~3mg/日)とプラセボを比較した4件のランダム化比較試験(1,451例)を解析に含めた。主要アウトカムは、Cohen-Mansfield Agitation Inventory(CMAI)、Clinical Global Impression-Severity Scale(CGI-S)、Neuropsychiatric Inventory-Nursing Home Version(NPI-NH)スコアの変化と安全性評価とした。

 主な結果は以下のとおり。

・ブレクスピプラゾール2mgは、プラセボと比較し、CMAIスコア(平均差[MD]:-5.88、95%信頼区間[CI]:-8.13~-3.63)、CGI-Sスコア(MD:-0.48、95%CI:-0.95~-0.01)の有意な改善が認められた。
・複数回投与においてNPI-NHスコアの有意な改善が認められ、高用量(2~3mg)投与で最も効果が高かった(MD:-4.60、95%CI:-7.54~-1.66)。
・高用量(2~3mg)では、治療下で発現した有害事象が増加した(リスク比:1.20~1.33)。しかし、重篤な有害事象についてはプラセボと比較して有意な差は認められなかった。

 著者らは「アルツハイマー病に伴うアジテーションに対するブレクスピプラゾール2mgによる治療は、良好な安全性プロファイルを維持しながら、最適な治療効果をもたらすことが明らかとなった。これらの知見は、個々の反応と忍容性に基づき、低用量から治療を開始しながら2mgまで慎重に漸増することを支持している」とし「今後の研究では、長期的なアウトカムと実臨床における有効性に焦点を当てるべきである」としている。

(鷹野 敦夫)