直近1年のオンライン診療利用患者は2%未満、利用意向も低い

提供元:ケアネット

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公開日:2022/11/04

 

 9,000人超を対象としたアンケート調査で、直近1年のオンライン診療利用者は2%未満であり、利用経験者における今後の利用意向は高いものの、全体の利用意向は非利用意向よりも低いことが明らかになった。マイボイスコム株式会社は、「オンラインでの医療相談・診察」に関するインターネット調査を行い、その結果を2022年10月28日に公表した。

結果概要

・直近1年間のオンライン診療利用経験は1.8%であった。10代・20代では約6%、30代では約3%であった。
・オンライン診療を知っているが利用したことはない人は75.3%で、オンライン診療を知らない人は20.7%であった。
・オンライン診療を受けたきっかけや理由は、「かかりつけ医がオンラインでの診療や相談を実施していた」が41.0%で最も多く、「発熱・咳など新型コロナ感染の疑いがあった」21.3%、「待ち時間・通院時間をかけたくない」20.2%、「遠方の医師の診察を受けるため」18.0%、「新型コロナ予防のため医療機関へ行くのを控えたい」16.3%と続いた。
・オンライン診療を受けた医療機関の探し方は、「かかりつけの医療機関がオンライン診療をしていた」が57.3%で最も多く、「インターネットでの検索」22.%、「保健所や自治体などの紹介」10.7%、「インターネット広告」8.4%、「自治体のHP、広報誌など」6.7%と続いた。
・オンライン診療の利用意向は31.0%(利用したいと思う:9.0%、まあ利用したいと思う:22.0%)であった。男性の10~20代、女性の10~30代の利用意向それぞれ40%台であった。直近1年間のオンライン診療利用者の利用意向は80%弱であった。
・一方、非利用意向は33.5%(あまり利用したいと思わない:17.6%、利用したいと思わない:15.9%)であった。男性の30~70代、女性の60~70代では、利用したくない人が、利用したい人より多かった。

利用したいと思う理由(抜粋、一部改変)

・待合室は人数制限で5人程度しか入れず、窓全開の外廊下で待たされる時間が長くなった。どの年代であっても、違う意味で受診がリスクとなっている。
・軽症で病院に行くことによって他の病気をうつされる心配の方が大きい場合はオンラインで診察してもらった方が安全だから。
・診察の往復にかかる時間、交通費を考えると、オンラインは効率的な方法であると思う。

利用したいと思わない理由(抜粋、一部改変)

・オンラインでは細かく患者の状態を確認できないのでは。見逃すことが多くありそう。
・実際に診て確認してもらいたい。緊急性があるかもしれないから。
・オンライン診療は好まない。診療は対面でこそ医師を信頼できる。
・すべてがオンライン診察でできるわけではない。病院に行くことになるから、手間は一度で済ませたい。

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調査概要
調査方法:インターネット調査
調査時期:2022年10月1~5日
回答者数:9,822人(男性5,602人[57%]、女性4,220人[43%])
回答者年代:10代12人(0%)、20代192人(2%)、30代774人(8%)、40代1,874人(19%)、50代2,909人(30%)、60代2,542人(26%)、70代1,519人(15%)
調査機関:マイボイスコム株式会社(東京都千代田区、 代表取締役社長:高井和久)
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(ケアネット 森 幸子)