nAMD/DME治療薬、バビースモ発売/中外製薬

提供元:ケアネット

印刷ボタン

公開日:2022/05/31

 

 中外製薬株式会社は5月25日付のプレスリリースで、中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性(nAMD)および糖尿病黄斑浮腫(DME)の治療薬であるバビースモ硝子体内注射液120mg/mL(一般名:ファリシマブ[遺伝子組換え])の販売を開始したことを発表した。

 バビースモは、眼科領域における初のバイスペシフィック抗体であり、血管内皮増殖因子-A(VEGF-A)およびアンジオポエチン-2(Ang-2)の働きを阻害することでnAMD、DMEに関与する2つの疾患経路を阻害し、視力を改善する作用を持つ。

 本剤の承認根拠となった、4本のグローバル第III相臨床試験(DME:YOSEMITE試験およびRHINE試験、nAMD:TENAYA試験およびLUCERNE試験)において、バビースモは主要評価項目である視力の改善を示すとともに、両疾患に対する眼内注射剤の第III相臨床試験で初めて最長16週間隔の持続性を達成した。

 代表取締役社長 CEOの奥田 修氏は、「当社が初めて本格参入する眼科領域において、領域初のバイスペシフィック抗体バビースモを発売できることを心よりうれしく思う。バビースモの適応症である2つの疾患は、適切な治療がなされない場合、視力の大幅な低下や失明のリスクを伴う。こうした疾患に対しバビースモをお役立ていただけるよう、医療専門家への情報提供活動とともに、疾患啓発ウェブサイト等を通じた患者さん・ケアギバーのサポートにも注力していく」と述べた。

 なお、バビースモに関する同社の情報提供活動では、新たに設置する眼科専門MRとエリア担当MRが連携して、より専門性の高い情報へのニーズに対応していく予定としている。

(ケアネット 原口 奈々)