ダパグリフロジン、日本で初めて慢性腎臓病に承認取得/AZ・小野

提供元:ケアネット

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公開日:2021/08/30

 

 アストラゼネカと小野薬品工業は、すでに糖尿病の薬物治療で広く使用されているアストラゼネカの選択的SGLT2阻害剤ダパグリフロジン(商品名:フォシーガ)について2型糖尿病合併の有無にかかわらず、わが国で初めて「慢性腎臓病(CKD)」の効能または効果の追加承認を、8月25日に取得したと発表した。

 なお、今回のダパグリフロジンの承認は、第III相DAPA-CKD試験の肯定的な結果に基づき、厚生労働省に指定された優先審査に則り行われたもの。

ダパグリフロジンは糖尿病および慢性心不全には承認済み

 CKDは、腎機能の低下を伴う重篤な進行性の疾患。わが国では約1,300万人が罹患していると推定されている。CKDを発症する最も一般的な原因疾患は、糖尿病、高血圧、慢性糸球体腎炎で、最も重篤な状態は末期腎不全(ESKD)と呼ばれ、腎障害および腎機能低下が進行し、血液透析や腎移植を必要とする状態となる。CKD患者の多くはESKDになる前に心血管系の原因によって死亡している。

 今回CKDに追加承認されたダパグリフロジンは、1日1回、経口投与のファーストインクラスの選択的SGLT2阻害剤。ダパグリフロジンはすでに心腎疾患の予防および進展抑制、ならびに各臓器の保護に対する有効性が示され、心臓、腎臓および膵臓の臓器間の基本的な関連性を示す重要な知見が得られている。わが国でダパグリフロジンは、糖尿病、慢性心不全にすでに承認されている。

 なお、小野薬品工業がダパグリフロジンの日本における流通および販売を担う。

ダパグリフロジンの適応追加に伴う添付文書の主な改訂事項

4.効能または効果:
慢性腎臓病(ただし、末期腎不全または透析施行中の患者を除く)。

5.効能または効果に関連する注意:
【慢性腎臓病】
(5.7)eGFRが25mL/min/1.73m2未満の患者では、本剤の腎保護作用が十分に得られない可能性があること、本剤投与中にeGFRが低下することがあり、腎機能障害が悪化するおそれがあることから、投与の必要性を慎重に判断すること。eGFRが25mL/min/1.73m2未満の患者を対象とした臨床試験は実施していない。
(5.8)「臨床成績」の項の内容を熟知し、臨床試験に組み入れられた患者の背景(原疾患、併用薬、腎機能等)を十分に理解した上で、慢性腎臓病に対するガイドラインにおける診断基準や重症度分類などを参考に、適応患者を選択すること。

6.用法および用量:
【慢性心不全、慢性腎臓病】
通常、成人にはダパグリフロジンとして10mgを1日1回経口投与する。

(ケアネット 稲川 進)