コーヒー摂取量と乳がんリスク

提供元:ケアネット

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公開日:2020/01/24

 

 コーヒーと乳がんリスクの関連については数多くの研究がなされている。今回、スペイン・ハエン大学のCristina Sanchez-Quesada氏らがSUN(Seguimiento Universidad de Navarra)前向きコホートの約1万人の女性で検討したところ、閉経後女性においてコーヒー摂取量と乳がんリスクの間に逆相関が観察された。European Journal of Nutrition誌オンライン版2020年1月18日号に掲載。

 本研究の対象はナバーラ大学を卒業したスペイン人女性で、ベースラインで乳がんではなかった1万812人。コーヒー摂取量は、136品目食事摂取頻度調査票(FFQ)で評価した。ベースラインにおけるコーヒー摂取量と追跡期間中の乳がん発症率との関係について、Cox回帰モデルを用いて評価した。また、閉経前後で層別解析した。

 主な結果は以下のとおり。

・11万5,802人年の追跡期間中に101例が乳がんを発症した。
・閉経後女性では、コーヒー摂取量が1日1杯より多い女性は1杯以下の女性と比較して、乳がん発症率が低かった(調整後ハザード比:0.44、95%信頼区間:0.21~0.92)。
・閉経前女性では有意差は認められなかった。

(ケアネット 金沢 浩子)