PTSDと片頭痛との関連性は?

提供元:ケアネット

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公開日:2026/05/15

 

 片頭痛は、QOL低下および精神疾患の併発リスクの増加と関連している。そして近年のエビデンスでは、片頭痛と心的外傷後ストレス障害(PTSD)との関連についての関心が高まっている。ドイツ・Carl von Ossietzky Universitat OldenburgのLucie Nitsche氏らは、PTSDと片頭痛との関連性の程度を評価するため、関連する研究から得られた有病率および発生率データを統合し、システマティックレビューを実施した。Headache誌2026年4月号の報告。

 MEDLINE(PubMed経由)、EMBASE(Elsevier経由)、PsycInfo(EBSCOhost経由)において、2024年11月22日までに報告された研究を包括的に検索した。対象研究は、成人集団を対象にPTSD群と非PTSD群における片頭痛の有病率または発生率を報告しているものとした。研究の実施場所、言語、出版時期に関する制限は設けなかった。2人の独立したレビューアーにより、研究の選択とデータ抽出を行った。結果は、記述的に統合した。研究の質は、ジョアンナ・ブリッグス研究所のチェックリストを用いて評価した。

 主な結果は以下のとおり。

・1万2,801件の研究のうち、11件(5ヵ国)の研究を対象に含めた。
・研究対象集団には、軍人、一般住民、看護師、妊婦、学生が含まれた。
・PTSD患者における片頭痛の有病率は、非PTSD患者と比較して高く(9研究、6.5~46.5%vs.1.4~25.8%)、発生率推定値(1研究、48.5%vs.39.5%)および発生率(1研究、5.74%vs.1.22%)も同様であった。
・すべての研究において、PTSDと片頭痛の間に正の関連が報告されており、その比率は1.2~4.7の範囲であった。

 著者らは「本システマティックレビューにおいて、素因のある集団に限らず、PTSDと片頭痛の間に強い関連性があることが示された。これらの知見は、慢性頭痛患者におけるシステマティックなトラウマ評価の必要性を強調するものである。今後の研究において、一般集団を対象としたサンプルを用いて、この双方向的な相互の関係をさらに検討する必要がある」と結論付けている。

(鷹野 敦夫)