うつ病や不安と居住地の標高との関連

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ケアネット

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 いくつかの研究で、居住地の標高が高くなるとうつ病や自殺のリスクが増加すると示唆されているが、標高の変化によるこれらのリスクの変動を評価した研究は多くない。米国・ユタ大学のBrent M. Kious氏らは、医学生を対象に、うつ病や不安と居住地の標高との関連について検討を行った。International Review of Psychiatry誌オンライン版2019年5月14日号の報告。

 本研究では、医学部卒業から研修期間1年目までをフォローしたインターン健康調査のデータを用いた。うつ病の評価にはPHQ-9、不安症状の評価にはGAD-7を用いて、これらの症状に対する複数のリスク因子を評価した。精神症状に対する標高の影響を示すオッズ比(OR)は、一般化線形モデルを用いて推定した。

 主な結果は以下のとおり。

・46の学校と282の居住地を代表する医学生3,764例のデータが利用可能であった。標高に関するデータが不十分な医学生を除外し、3,731例について分析を行った。
・高地居住(標高900m超)は、PHQ-9合計スコア(OR:1.32、95%CI:1.001~1.75、p<0.05)およびPHQ-9自殺念慮スコア(OR:1.79、95%CI:1.08~0.02、p=0.02)と有意な関連が認められた。
・低地から高地への移住は、PHQ-9合計スコア(OR:1.47、95%CI:1.087~1.98、p=0.01)、GAD-7合計スコア(OR:1.40、95%CI:1.0040~1.95、p<0.05)、PHQ-9自殺念慮スコア(OR:1.10、95%CI:1.01~1.19、p=0.02)と有意な関連が認められた。

 著者らは「低地から高地への居住地の移動は、うつ病、不安、自殺念慮の増加と関連していることが示唆された」としている。

(鷹野 敦夫)

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