新精神作用物質使用患者における臨床症状の変化

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ケアネット

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 新精神作用物質(NPS)の使用は、国内外を問わず広まり続けている。NPSは、より深刻な臨床的、公的および社会的な問題と関連している。日本におけるNPSの影響を改善するための政治的な措置は、治療法を確立することではなく、規制を厳しくすることに焦点が当てられてきた。現在の研究では、数年にわたるNPS関連疾患を有する患者の精神症状を比較しようとしている。国立精神・神経医療研究センターの船田 大輔氏らは、NPSを規制するための法的な措置の影響を明らかにするため、依存症治療専門病院を受診した患者を調査した。Neuropsychopharmacology Reports誌オンライン版2019年4月9日号の報告。

 2012年4月~2015年3月に日本の依存症治療専門病院8施設で治療を受けたNPS関連疾患患者864例。臨床情報は、医療記録よりレトロスペクティブに収集した。

 主な結果は以下のとおり。

・精神症状については、3年間の研究期間で、幻覚・妄想の割合が経時的に減少した(1年目:40.1%、2年目:30.9%、3年目:31.7%、p=0.037)。
・神経症状については、3年間の研究期間で、昏睡・失神の割合(1年目:7.8%、2年目:11.0%、3年目:17.0%、p=0.002)および痙攣の割合(1年目:2.8%、2年目:4.3%、3年目:9.7%、p=0.001)が増加した。

 著者らは「NPS関連症状は、最初の1年目は主に精神症状であったが、神経症状の有症率は、経時的な増加が認められた。NPSの規制が増加したことで、死亡や重症症状のリスクは、1年目よりも3年目でより大きかった」としている。

(鷹野 敦夫)

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