EGFR変異肺がんオシメルチニブ1次治療の病勢進行後アウトカム(FLAURA)/ELCC2018 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2018/04/20 アストラゼネカ(本社:英国ケンブリッジ、CEO:パスカル・ソリオ)は2018年4月13日、EGFR変異陽性、局所進行あるいは転移を有する非小細胞肺がん(NSCLC)患者の1次治療におけるオシメルチニブ(商品名:タグリッソ)の有効性および安全性を検討した第III相国際共同FLAURA試験の探索的解析として、病勢進行後の新たなアウトカムを発表した。 スイス・ジュネーブで開催された欧州肺がん学会(European Lung Cancer Conference:ELCC)で、EGFR-TKIであるエルロチニブまたはゲフィチニブよりも優れたオシメルチニブの1次治療による無増悪生存期間(PFS)の改善効果は、病勢進行後も維持されたことが示された。 データカットオフの時点での治療中止患者数は、EGFR-TKI対照群の患者と比較し、オシメルチニブ1次治療群で少なく(77% vs. 49%)、後続治療(初回)を受けた患者の割合も、対照群と比べ、オシメルチニブ1次治療群で少なかった(47% vs.29%)。 後続治療または死亡までの中央値は、オシメルチニブ1次治療群では23.5ヵ月(95%CI:22.0~NC)であり、エルロチニブまたはゲフィチニブ治療群では13.8ヵ月(95%CI:12.3~15.7)であった(HR:0.51、95%CI:0.40~0.64、p<0.0001)。EGFR-TKI療法中止までの期間は、オシメルチニブ1次治療群で23.0ヵ月(95%CI:19.5,~NC)、対照群では16.0ヵ月(95%CI:14.8~18.6)と、オシメルチニブ群で、より長い結果を示した。 2次病勢進行または死亡(PFS2)のリスクは、対照群に比べて、オシメルチニブ1次治療群で、ほぼ半分であった(HR:0.58、95%CI:0.44~0.78、p<0.0004)。 FLAURA試験におけるオシメルチニブ1次治療の安全性データは、過去の臨床試験と一貫した結果であった。 ■参考 ELCC2018 abstract ■関連記事 EGFR変異陽性NSCLCの1次治療、オシメルチニブ vs.標準治療/NEJM オシメルチニブ、CNS転移の進行リスク低減を確認:FLAURA NSCLC1次治療における血漿サンプルEGFR変異検査の評価:FLAURA/WCLC2017 オシメルチニブ、FLAURA試験の日本人サブグループ解析/日本肺癌学会2017 HR0.46、オシメルチニブが1次治療で標準治療を上回る(FLAURA)/ESMO2017 (ケアネット 細田 雅之) 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 症候性心房細動への肺静脈隔離術vs.シャム/JAMA(2024/10/04) インスリン未治療の2型糖尿病、efsitora vs.デグルデク/NEJM(2024/10/04) SGLT2阻害薬は認知症の発症をも予防できるのか?(解説:住谷哲氏)(2024/10/04) ワクチン接種はかかりつけ医に相談を/日医(2024/10/04) pMMR/MSS大腸がん、免疫検査陽性例はペムブロリズマブ上乗せが奏効(POCHI)/ESMO2024(2024/10/04) 高齢者へのImpellaの安全性・有効性~J-PVADレジストリより/日本心臓病学会(2024/10/04) やりがい?ワークライフバランス?若手医師が専攻領域を選んだ理由・変更した理由(2024/10/04) 国内初HIV曝露前予防(PrEP)適応取得、その意義と残された課題/ギリアド(2024/10/04) 統合失調症における抗精神病薬使用と心臓突然死との関連(2024/10/04) [ あわせて読みたい ] 民谷式 内科系試験対策ウルトラCUE Vol.3(2018/04/07) 志水太郎の診断戦略エッセンス (2018/03/07) 私が出合ったマジヤバイ胸部画像読本【Dr.倉原の“俺の本棚”】第2回(2018/02/13) Dr.林の笑劇的救急問答13<下巻>(2018/02/07) Dr.大山のがんレク!すべての医療者に捧ぐがん種別薬物療法講義(下巻)(2018/02/07) Dr.林の笑劇的救急問答13<上巻>(2017/10/07) 国立国際医療研究センター総合診療科presents 内科インテンシブレビュー2017 (2枚組)(2017/09/07) Dr.大山のがんレク!すべての医療者に捧ぐがん種別薬物療法講義(上巻)(2017/09/07)