RAS変異大腸がんに対するFOLFOXIRI+ベバシズマブの1次治療(JACCRO CC-11)/Oncotarget

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RAS変異大腸がんに対するFOLFOXIRI+ベバシズマブの1次治療(JACCRO CC-11)/Oncotargetのイメージ

 FOLFOXIRI+ベバシズマブは、転移のある大腸がん(mCRC)の1次治療標準レジメンの1つである。しかし、RAS変異mCRC患者において、同レジメンの前向き試験はほとんどない。

 また、本邦におけるこのトリプレット+ベバシズマブレジメンの用量についても議論が残る。イタリアの研究グループGONO(Gruppo Oncologico Nord Ovest)の用量を用いたFOLFOXIRIによる、本邦のmCRC1次治療の試験では、好中球減少や発熱性好中球減少症が高頻度に出現した。一方、修正用量を用いたFOLFOXIRI(mFOLFOXIRI)による、本邦のmCRC 1次治療の試験では、抗腫瘍効果を損なうことなく、実用可能な結果となった。

 JACCRO CC-11試験は、本邦のRAS変異mCRCの1次治療におけるmFOLFOXIRI+ベバシズマブの有効性と安全性を評価する第II相試験である。Oncotarget誌2018年第9巻に結果が発表された。

・調査対象:20~75歳のKRASNRAS変異を有する切除不能な転移のある大腸がん患者
・治療
 ・導入相:mFOLFOXILI(イリノテカン150mg/m2、オキサリプラチン85mg/m2、レボホリナート200mg/m2、フルオロウラシル2,400mg/m2 46時間持続注day1、2週ごと)およびベバシズマブ(5mg/kg、day1、2週間ごと)。最大12サイクル。
 ・維持相:レボホリナート200mg/m2、フルオロウラシル2,400mg/m2 day1、2週ごと)PDとなるまで継続
・主要評価項目:外部レビュー委員会評価による客観的奏効率(ORR)
・副次評価項目:無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)、早期腫瘍縮小(ETS)、奏効の深さ(DpR)、安全性

 主な結果は以下のとおり。

・2014年10月~2016年8月に64例の患者が登録された(有効性評価は62例、安全性評価は63例)。
・患者の平均年齢は62.5歳、右側腫瘍が27%を占めた。
・mFOLFOXIRI+ベバシズマブのORRは75.8%(95%CI:65.1~86.5)、病勢コントロール率は、96.8%(95%CI:92.4~100)であった。
・PFS中央値は11.5ヵ月(95%CI:9.5~14.0)、ETSは73.8%、DpRは49.2%であった。
・Grade3/4の有害事象は、好中球減少(54%)、高血圧(32%)、下痢(13%)、食欲不振(11%)、末梢神経障害(2%)、発熱性好中球減少症(5%)であった。

 この第II相試験試験の結果から、FOLFOXIRI+ベバシズマブは、RAS変異mCRC患者の1次治療に有効なレジメンであることが初めて示された。さらに、用量修正したmFOLFOXIRIは本邦におけるトリプレットレジメンとして有用であることが提案された。

■参考
Satake H, et al. Oncotarget. 2018; 9:18811-18820

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(ケアネット 細田 雅之)

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