青年期の喫煙、電子タバコ使用開始とADHD症状との関連

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ケアネット

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 最近、電子タバコや水タバコなどの代替タバコ製品の使用が、若者の間で増加している。代替タバコ製品の使用開始が、ADHD症状と関連しているかは、よくわかっていない。米国・南カリフォルニア大学のNicholas I. Goldenson氏らは、青年期の喫煙や電子タバコなどの使用開始とADHD症状との関連について、調査を行った。Journal of pediatric psychology誌オンライン版2018年1月2日号の報告。

 ベースライン時に、いずれのタバコ製品を一度も使用していなかった9年生(Ninth grade high school students[日本では中学3年生に当たる])1,921人を対象として、2014~15年に縦断調査を行った。ADHDの全体的な症状および不注意や多動性・衝動性などのサブタイプについて、ベースライン時に評価を行った。過去6ヵ月間の電子タバコ、水タバコ、可燃性タバコの使用について、半年ごとに3回のフォローアップにより調査を行った。ベースライン時のADHD症状とフォローアップ期間中のタバコ製品の使用開始との関連を、反復測定ロジスティック回帰モデルを用いて評価を行った。

 主な結果は以下のとおり。

・ADHDの主要影響評価において、フォローアップ期間中のタバコ製品の使用に関する未調整のオッズは、電子タバコで45%、水タバコで33%、可燃性タバコで37%増加しており、ベースライン時のADHD症状が1SDユニット増加するたびにタバコ製品の使用も増加した。
・他のリスク因子を調整した後、ADHDと、水タバコまたは可燃性タバコの使用に関連は認められなかった。
・調整後、電子タバコの使用開始は、全体的なADHD症状(オッズ比[OR]:1.22、95%信頼区間[CI]:1.04~1.42)および多動性・衝動性症状(OR:1.26、95%CI:1.09~1.47)と関連が認められたが、不注意症状(OR:1.13、95%CI:0.97~1.32)では認められなかった。
・ADHDと時間との相互関係は有意ではなく、ADHDは電子タバコの使用開始のオッズを高めたが、使用開始者のフォローアップ期間中、使用軌道の形に変化は認められなかった。

 著者らは「若者に電子タバコが普及している現代において、ADHD症状と電子タバコ使用の心理社会的メカニズムを理解することは、タバコ製品の病因論や予防促進を行ううえで重要である」としている。

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(鷹野 敦夫)

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