成人不眠症に対する音楽療法に関するメタ解析

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 原発性不眠症は、成人における最も一般的な問題の1つである。しかし、不眠症に対する非薬理学的介入として、音楽療法を用いるべきか、またどのような治療を優先すべきか、についてはよくわかっていない。中国・The 302nd Hospital of Chinese PLAのFan Feng氏らは、原発性不眠症患者を対象に、音楽療法群(介入群)と非音楽療法群(対照群)との比較を実施するため、検討を行った。International journal of nursing studies誌2018年1月号の報告。

 関連する臨床試験からエビデンスを特定するため、ネットワークメタ解析を行った。2017年5月までに発表された原発性不眠症患者に対する音楽療法に関する試験を、PubMed、Embase、Cochrane Library、China National Knowledge Infrastructure Libraryより検索した。事前に指定した主要アウトカムは、睡眠の質とし、副次的アウトカムは、入眠潜時と睡眠効率とした。ランダム効果モデルを用いてペアワイズメタ解析を行い、その後、ランダム効果ネットワークメタ解析を完遂した。

 主な結果は以下のとおり。

・適格な試験として20件が抽出された(1,339例、12介入群)。
・PSQI(ピッツバーグ睡眠質問票)スコアでは、すべての介入群が対照群よりも統計学的に有意であり、音楽を聴いていた患者において、最良の介入手段とみなされた(SMD:-0.61、95%CrI:-1.01~-0.20)。
・全体的な睡眠の質に関しては、音楽に関連したリラクゼーションのみが、対照群よりも統計学的に効果的であった(SMD:-0.28、95%CrI:-0.48~-0.08)。
・入眠潜時に関しては、音楽に関連したリラクゼーション(SMD:-0.26、95%CrI:-0.64~-0.09)および音楽を聴くこと(SMD:-0.28、95%CrI:-0.53~-0.02)が有意な利点であった。
・睡眠効率に関しては、音楽を聴くことおよび運動を伴う音楽介入において、改善傾向が認められた。

 著者らは「音楽療法は成人原発性不眠症患者に明確な利点をもたらし、音楽を聴くことや音楽に関連したリラクゼーションは、音楽療法の利用において考慮すべき最良の選択肢であると考えられる」としている。

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