急性期統合失調症に対するパリペリドンの6週間オープン試験 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2018/01/05 スペイン・バルセロナ大学のEduard Parellada氏らは、月1回パリペリドンパルミチン酸エステルで治療を行った急性期統合失調症入院患者の再発について、臨床経過を評価した。International journal of psychiatry in clinical practice誌オンライン版2017年11月21日号の報告。 精神科急性期病棟においてパリペリドンで治療された統合失調症患者に対し、6週間のフォローアップによる多施設オープンラベルプロスペクティブ観察研究を行った。 主な結果は以下のとおり。 ・登録された280例のうち、パリペリドン単独療法患者は61例、他の抗精神病薬との併用療法患者は219例であった。 ・臨床全般印象評価尺度-統合失調症(CGI-SCH)平均スコアは、ベースライン時の4.7から最終診察時の3.3に減少した(p<0.0001)。パリペリドン単独療法、併用療法ともに、この変化は臨床的および統計学的に有意であった。 ・機能の明らかな改善および治療に対する高い患者満足度が認められた。 ・入院後、パリペリドン治療を開始するまでの時間は、入院期間と相関が認められた(p<0.0001)。パリペリドン治療の早期開始は、入院期間の短縮と関連していた。 ・有害事象は、患者の7.1%で観察されたが、すべて重篤ではなかった。 著者らは「パリペリドン治療は、単独療法および他の抗精神病薬との併用療法ともに、統合失調症の急性期症状の治療において、効果的かつ良好な忍容性を示す。急性期統合失調症エピソードにおけるパリペリドン治療の早期開始は、入院期間の短縮をもたらす可能性がある」としている。 ■関連記事 措置入院後の統合失調症患者における再入院リスク要因 統合失調症の再発率比較、併用療法 vs. 単独療法 vs. LAI 急性期統合失調症に対するアリピプラゾール持効性注射剤の効果を解析 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Parellada E, et al. Int J Psychiatry Clin Pract. 2017 Nov 21. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 肥満手術、SADI-SはRYGBを凌駕するか/Lancet(2025/09/09) 9月20日・21日、産業保健の最新動向を学ぶ!日本産業保健法学会【ご案内】(2025/09/09) 心房細動と動脈硬化、MRIで異なる脳血管病変示す/ESC2025(2025/09/09) うつ病治療において有酸素運動と組み合わせるべき最適な治療は(2025/09/09) DPP-4阻害薬でコントロール不十分な2型糖尿病にイメグリミン追加が有効~FAMILIAR試験(2025/09/09) 高齢者への不適切処方で全死亡リスク1.3倍、処方漏れで1.8倍(2025/09/09) オメガ3脂肪酸が小児の近視抑制に有効?(2025/09/09) 厳格な血圧コントロールは心臓の健康だけでなく費用対効果も改善(2025/09/09) [ あわせて読みたい ] Dr.松崎のここまで!これだけ!うつ病診療 (2016/03/07) 薬剤性QT延長症候群とは(2015/09/30) 全国在宅医療・介護連携研修フォーラム(2015/03/31) ひと・身体をみる認知症医療(2015/03/15) 診療よろず相談TV(2013/10/25) 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会 領域別セッション(2013/11/12) 「てんかんと社会」国際シンポジウム(2013/09/24) 柏市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/24) 松戸市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/20)