プラチナ抵抗性再発卵巣がん、ペムブロリズマブ+週1回パクリタキセルでOS延長/Lancet

提供元:ケアネット

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公開日:2026/05/01

 

 1~2ラインの治療歴を有するプラチナ製剤抵抗性再発卵巣がん患者において、ペムブロリズマブ+週1回パクリタキセル併用療法(ベバシズマブ併用または非併用)が週1回パクリタキセル単独(ベバシズマブ併用または非併用)と比較して、無増悪生存期間(PFS)および全生存期間(OS)を有意に改善することが、国際共同無作為化二重盲検第III相試験「ENGOT-ov65/KEYNOTE-B96試験」において認められた。イタリア・IRCCSのNicoletta Colombo氏らが、2回の中間解析結果および最終解析結果を報告した。上皮性卵巣がんは再発しやすく、プラチナ製剤併用化学療法に抵抗性となることが多い。著者は、「ペムブロリズマブ+週1回パクリタキセル併用療法(ベバシズマブ併用または非併用)は、プラチナ製剤抵抗性再発卵巣がん患者に対する新たな治療選択肢となることが、第III相の無作為化比較試験で裏付けられた」とまとめている。Lancet誌2026年4月18日号掲載の報告。

25ヵ国187施設でPFS・OSを評価

 ENGOT-ov65/KEYNOTE-B96試験は、南北アメリカ、日本を含むアジア、欧州、オセアニアの計25ヵ国187施設(婦人科腫瘍センター)で実施された。

 対象は、組織学的に確認された上皮性卵巣がん、卵管がんまたは原発性腹膜がんを有し、1~2ラインの全身療法(少なくとも1ラインのプラチナ製剤を含む治療)を受け、プラチナ製剤併用化学療法の最終投与後6ヵ月以内に画像上の病勢進行が認められた18歳以上の患者であった。

 研究グループは適格患者を、ペムブロリズマブ+パクリタキセル群またはプラセボ+パクリタキセル群に1対1の割合で無作為に割り付けた。ベバシズマブ投与予定の有無、試験地およびPD-L1発現状況(CPS)で層別化した。

 ペムブロリズマブ400mgまたはプラセボを6週間間隔で最大18サイクル静脈内投与し、パクリタキセルは両群とも非盲検下で80mg/m2を1サイクル3週間の1日目、8日目、15日目に静脈内投与した。また、両群とも、治験責任医師の判断により非盲検下でベバシズマブ10mg/kgを2週間間隔で静脈内投与することが許容された。

 主要評価項目は、RECIST v1.1に基づく治験責任医師評価によるPFS、主要副次評価項目はOSであった。

中間解析でPFSが有意に改善、最終解析でOS改善も検証

 2021年12月13日~2023年7月3日に、643例が登録されペムブロリズマブ+パクリタキセル群(322例)またはプラセボ+パクリタキセル群(321例)に無作為化された。

 第1回中間解析(データカットオフ:2024年4月3日、追跡期間中央値15.6ヵ月[四分位範囲[IQR]:12.4~19.3])において、ペムブロリズマブ+パクリタキセル群はプラセボ+パクリタキセル群と比較し、PD-L1 CPS 1以上集団(中央値8.3ヵ月vs.7.2ヵ月、ハザード比[HR]:0.72、95%信頼区間[CI]:0.58~0.89、p=0.0014、有意水準α=0.012)、全患者集団(中央値8.3ヵ月vs.6.4ヵ月、HR:0.70、95%CI:0.58~0.84、p<0.0001、α=0.0023)のいずれにおいてもPFSの有意な延長が認められた。

 第2回目中間解析(データカットオフ:2025年3月5日、追跡期間中央値26.6ヵ月[IQR:23.4~30.4])では、PD-L1 CPS 1以上集団においてOSが有意に改善した(中央値18.2ヵ月vs.14.0ヵ月、HR:0.76、95%CI:0.61~0.94、p=0.0053、α=0.0083)。全患者集団のOSについては、HRはペムブロリズマブ+パクリタキセル群が良好な傾向にあったが、統計学的有意差には達しなかった(HR:0.81、95%CI:0.68~0.97、p=0.011、α=0.0084)。

 最終解析(データカットオフ:2025年9月5日、追跡期間中央値32.7ヵ月[IQR:29.5~36.4])では、全患者集団においてOSの有意な改善が認められた(中央値17.7ヵ月vs.14.0ヵ月、HR:0.82、95%CI:0.69~0.97、p=0.011、α=0.024)。

 Grade3以上の治療関連有害事象は、ペムブロリズマブ+パクリタキセル群で320例中217例(68%)、プラセボ+パクリタキセル群で318例中176例(55%)に発現した。全Gradeでの主な治療関連有害事象は、貧血、末梢神経障害、脱毛、疲労および悪心であった。治療関連有害事象による死亡は、ペムブロリズマブ+パクリタキセル群で4例(大腸炎、間質性肺疾患、急性骨髄性白血病および腸管穿孔各1例)、プラセボ+パクリタキセル群で5例(心不全1例、腸管穿孔2例、大腸穿孔2例)が報告された。

(医学ライター 吉尾 幸恵)