セロトニンの役割、生産性向上のために 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2016/12/09 セロトニンは行動調整の多くの部分に関与している。セロトニンの複数の役割を統合する理論的な試みにおいて、セロトニンが遅延や処罰などの行動選択に与える負担(行動コスト)を調整していることが提議されている。フランス・ピエール・エ・マリー・キュリー大学のFlorent Meyniel氏らは、セロトニンがそれらとは違うタイプの行動コスト、たとえば努力(effort)なども行動調整しているのかについて検討した。eLife誌2016年11月8日号の報告。 プラセボまたは選択的セロトニン再取り込み阻害薬であるエスシタロプラムのいずれかを58人の健常者に8週間投与し、行動パフォーマンスを比較した。 主な結果は以下のとおり。 ・エスシタロプラム群は、より多くの努力を生み出し、より高い報酬を得た。 ・重要な点として、著者らの分析によると、この効果は金銭的インセンティブの変化によるものではなく、努力コスト(努力することの負担)の低減によるものであると示唆された。 ・本分析によるセロトニンの効果は、行動調整におけるセロトニンの生理学的役割やうつ病に対する薬剤の臨床効果に新たな焦点を当てることを示唆している。 関連医療ニュース 統合失調症の陰性症状と関連する「努力コスト」の障害とは? 統合失調症患者へのセロトニン作動薬のアドオン、臨床効果と認知機能を増大 仕事のストレスが大きいほど、うつ病発症リスクは高い:獨協医科大学 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Meyniel F, et al. Elife. 2016;5. 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] PIK3CA変異の内分泌療法抵抗性HR+/HER2-乳がん、inavolisib追加でPFS・OS改善(INAVO120)/NEJM(2025/06/11) 高リスク頭頸部がん、CRT+ニボルマブの術後補助療法が20年振りの新たな標準治療に(NIVOPOSTOP)/ASCO2025(2025/06/11) HRR関連遺伝子に病的バリアントを有するmCSPCへのニラパリブ+AAP、rPFS改善(AMPLITUDE)/ASCO2025(2025/06/11) COPD初の生物学的製剤デュピルマブへの期待/サノフィ(2025/06/11) うつ病合併片頭痛に対するフレマネズマブの有効性〜UNITE試験(2025/06/11) HER2+乳がん術前療法、THP vs.TCHP(neoCARHP)/ASCO2025(2025/06/11) 眠気の正体とは?昼間の眠気は異常?/日本抗加齢医学会(2025/06/11) スポーツを現地観戦する高齢者は幸福感が高い/千葉大(2025/06/11) [ あわせて読みたい ] Dr.松崎のここまで!これだけ!うつ病診療 (2016/03/07) 薬剤性QT延長症候群とは(2015/09/30) 全国在宅医療・介護連携研修フォーラム(2015/03/31) ひと・身体をみる認知症医療(2015/03/15) 診療よろず相談TV(2013/10/25) 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会 領域別セッション(2013/11/12) 「てんかんと社会」国際シンポジウム(2013/09/24) 柏市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/24) 松戸市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/20)