うつ病患者への外来ケアサービスの試み 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2016/11/22 うつ病入院患者は、退院後、外来ケアの非継続や有害事象のリスクが高い。米国・ミシガン大学のPaul N Pfeiffer氏らは、病院のモニタリングとうつ病のために強化された支援プログラムについてパイロット研究を行った。Social psychiatry and psychiatric epidemiology誌オンライン版2016年10月25日号の報告。 うつ病に関連した入院後のVeterans Affairs Medical Centerの患者48例は、家族・友人(19例)または認定ピアサポートスペシャリスト(29例)のいずれかを選択し、毎週の訪問または電話を6ヵ月間受けた。対象者は、抑うつ症状と抗うつ薬の服薬アドヒアランスを評価するため週1回の自動電話モニタリングを行った。 主な結果は以下のとおり。 ・90%以上の患者が、本ケアサービスに満足していた。 ・うつ症状のベースラインから6ヵ月の平均変化量は、家族・友人によるサポートを受けた患者では、患者の健康に関するアンケートで-7.9(p<0.05)、BDI-IIベック抑うつ質問票で-11.2(p<0.05)であった。ピアスペシャリストのサポートを受けた患者では、それぞれ-3.5(p<0.05)、-1.7(p>0.10)であった。 著者らは「精神科入院後の自動電話モニタリングと連携し、選択したサポートメンバーによるコンタクトの増加は、うつ病患者に受け入れられるサービスである。とくに家族・友人によるサポートを受けた患者では、うつ症状の減少が認められた」としている。 関連医療ニュース 抑うつ症状改善に“手紙による介入”は効果的か?:京都大学で試験開始 うつ病再発予防へ、インターネット介入の可能性は 近未来のうつ病治療に、会話システム「Help4Mood」 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Pfeiffer PN, et al. Soc Psychiatry Psychiatr Epidemiol. 2016 Oct 25. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 術前療法後に残存病変を有するHER2+早期乳がん、T-DXd vs.T-DM1(DESTINY-Breast05)/NEJM(2025/12/18) 経口orforglipron、2型糖尿病の肥満にも有効/Lancet(2025/12/18) パラチフスAに対するワクチンの安全性、有効性と免疫原性(解説:寺田教彦氏)(2025/12/18) 片頭痛の急性期治療・発症抑制に適応の経口薬「ナルティークOD錠 75mg」発売/ファイザー(2025/12/18) 慢性鼻副鼻腔炎の手術後の再発を防ぐ留置ステントへの期待/メドトロニック(2025/12/18) 週1回のチーズ摂取で日本人高齢者の認知症リスクが低下(2025/12/18) 百日咳より軽症とは限らない?パラ百日咳の臨床転帰(2025/12/18) 歯の根管治療は心臓の健康にも有益(2025/12/18) [ あわせて読みたい ] Dr.松崎のここまで!これだけ!うつ病診療 (2016/03/07) 薬剤性QT延長症候群とは(2015/09/30) 全国在宅医療・介護連携研修フォーラム(2015/03/31) ひと・身体をみる認知症医療(2015/03/15) 診療よろず相談TV(2013/10/25) 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会 領域別セッション(2013/11/12) 「てんかんと社会」国際シンポジウム(2013/09/24) 柏市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/24) 松戸市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/20)