にきび経口抗菌薬治療、6ヵ月超継続は約18%に減少

提供元:ケアネット

印刷ボタン

公開日:2014/05/01

 

 にきび治療における経口抗菌薬治療について、使用期間とコストの変化を保険請求データベースで後ろ向きに分析した結果、使用期間は以前より短縮していることが報告された。米国・ペン ステートミルトンS. ハーシーメディカルセンターのYoung H. Lee氏らによる分析で、6ヵ月超の使用は17.53%であったという。また、6ヵ月超から6ヵ月に短縮したことで、1人当たり580.99ドルのコストが削減されたことも示唆された。にきび治療における経口抗菌薬の治療期間に関する研究は限定的であるが、最近のにきび治療ガイドラインでは、3~6ヵ月とすべきことが示されている。Journal of the American Academy of Dermatology誌オンライン版2014年4月8日号の掲載報告。

 分析は、保険請求データベースのMarketScanを用いて、抗菌薬治療期間とコストを抽出して行われた。

 主な結果は以下のとおり。

・平均治療期間は129日であった。
・治療経過のほとんど(93%)が、9ヵ月未満であった。
・3万1,634例の経過のうち、1万8,280例(57.8%)では外用レチノイド(商品名:ディフェリン)の併用投与が行われていなかった。
・外用レチノイド併用投与例における平均治療期間は133日(95%信頼区間:131.5~134.7日)、非併用例の平均治療期間は127日(同:125.4~127.9日)であった。
・抗菌薬治療期間6ヵ月超の平均過剰直接コストは、580.99ドル/人であった。
・本分析は、保険請求データベースからの分析のため、診断および医療者の特定、またにきびの重症度が不明であった点で限定的であった。

 以上を踏まえて著者は、「以前のデータと比べて抗菌薬使用期間は短縮していた。抗菌薬の使用期間の短縮に注目が集まるなか、5,547例(17.53%)が6ヵ月超であった。6ヵ月超が6ヵ月に短縮されることで、1人当たり580.99ドルのコスト削減となる可能性があった」と示唆している。

(ケアネット)