バルプロ酸の増毛効果を確認、AGA治療の選択肢に?

提供元:ケアネット

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公開日:2014/03/11

 

 韓国・ソウル大学校医科大学のSeong Jin Jo氏らは無作為化二重盲検プラセボ対照試験を行い、バルプロ酸の局所投与(スプレータイプ)の有意な増毛効果を確認し、男性型脱毛症(AGA)の選択肢となりうることを報告した。有害事象も認められたが、プラセボとの有意差はみられず、なかには心室頻拍を呈した被験者もいたが試験薬との関連は認められなかったという。Journal of Dermatology誌オンライン版2014年2月18日号の掲載報告。

 抗てんかん薬として広く用いられているバルプロ酸は、グリコーゲン合成酵素キナーゼ3βを阻害し、Wnt/β-カテニン経路を起動する作用を有する。研究グループは、この作用機序が毛髪の発育サイクルおよび成長期への誘導と関連していることに着目し、AGA治療におけるバルプロ酸(VPA)スプレー投与の有効性を評価する検討を行った。

 中等度のAGA男性患者を被験者に、VPAスプレー(バルプロ酸ナトリウム8.3%含有)またはプラセボスプレーを24週間にわたり投与し比較した。主要有効性エンドポイントは、フォトトリコグラム分析評価による毛髪数の変化であった。

 主な結果は以下のとおり。

・中等度AGA男性患者40例が登録され、27例が良好なコンプライアンスでプロトコルを完了した。
・VPA群(15例)とプラセボ群(12例)には、ベースライン時の年齢、脱毛症罹病期間、総毛髪数に統計的有意差はなかった。
・結果、総毛髪数の変化は、VPA群がプラセボ群よりも有意に大きかった(p=0.047)。
・有害事象は両群においてみられた。大半は軽度で自然治癒し、発現率は同程度であった(p=0.72)。
・VPA群で心室頻拍を呈した被験者がいたが、VPAスプレーに関連したものとは思われなかった。
・以上を踏まえて著者は、「VPAの局所投与は、われわれの被験者の総毛髪数を増加させた。したがってAGA治療の選択肢となりうるものである」とまとめている。

(ケアネット)