日本語でわかる最新の海外医学論文|page:994

乳児への経口ビタミンD投与量、1,600 IU/日では過剰投与か/JAMA

 乳児への経口ビタミンD投与について、投与3ヵ月時点で乳児の97.5%以上で血中25-ヒドロキシビタミンD[25(OH)D]値が75nmol/L以上を達成するための投与量は、1,600 IU/日であることが明らかになった。400~1,200 IU/日では、同目標は達成できなかった。一方で、ビタミンDの1600 IU/日投与を続けると、血中25(OH)D値は上昇を続けて250nmol/L以上となり、高カルシウム血症リスクを増大する可能性があることも明らかになった。カナダ・マックギル大学のSina Gallo氏らが、乳児132例を対象に行った二重盲無作為化試験の結果で、JAMA誌2013年5月1日号で報告した。現状では乳児へのビタミンD投与は、血中25(OH)D値40~50nmol/Lを目標に400 IU/日とするとされているが、健康な骨をつくるには75~150 nmol/Lの投与が望ましいとする意見もあるという。

重症ARDSへの早期の腹臥位治療、28日・90日死亡率を半分以下に減少/NEJM

 重症急性呼吸窮迫症候群(ARDS)の患者に対し、腹臥位治療を連続16時間以上行うと、仰臥位に比べ、28日死亡リスクはおよそ6割、90日死亡リスクは5割強、それぞれ減少することが報告された。フランス・リヨン大学のClaude Guerin氏らが、重度ARDS患者500例弱について行った、多施設共同無作為化比較試験PROSEVAの結果で、NEJM誌オンライン版2013年5月20日号で発表した。急性ARDS患者を含む先行研究においては、人工呼吸器装着中の腹臥位治療について転帰の改善は示されなかったという。

乳がん予防にSERMは有効か?(コメンテーター:勝俣 範之 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(103)より-

 女性ホルモンであるエストロゲンの欠乏は、骨粗鬆症や高脂血症の原因となる。また、エストロゲン補充療法は、これらの症状を改善させる作用を持つが、乳がんのリスクを増加させることが問題となる。SERMとは、選択的エストロゲン受容体モジュレーターのことであり、エストロゲン受容体に相互作用を示すことにより、臓器特異的に、アゴニスト作用あるいは、アンタゴニスト作用を有する治療薬として期待がされている。

皮膚がんとの関連研究で判明!アルツハイマー病に特異的な神経保護作用

 米国・アルベルト・アインシュタイン医学校のRobert S. White氏らは、70歳以上住民ベースの縦断的追跡研究の結果、非悪性黒色腫皮膚がんの人は、同皮膚がんを有さない人と比べて、アルツハイマー病(AD)の発症リスクが有意に低いことを明らかにした。同関連は、ADが疑われる例や脳血管性AD、その他あらゆる認知症ではみられなかったことも示され、著者は「アルツハイマー病には特異的な神経保護が存在することが推察された」と報告している。Neurology誌オンライン版2013年5月14日号の掲載報告。

てんかん患者の頭痛、その危険因子は?:山梨大学

 神経科医にとって頭痛とてんかん発作の関連は一般的であるが、いまだによくわかっていない。山梨大学の金村 英秋氏らは、前向き調査により小児てんかん患者における発作関連の頭痛についてそのタイプや発生頻度を評価し、危険因子の同定を試みた。その結果、部分てんかん患者や発作頻度の高い患者で頭痛の発生率が高いことが示された。Seizure誌オンライン版2013年5月20日号の報告。

大きく変わったインスリン療法

 2013年5月28日(火)都内にて、「大きく変わったインスリン療法」をテーマにセミナーが開催された(サノフィ株式会社開催)。演者である順天堂大学大学院の河盛 隆造氏(スポートロジーセンター・センター長)は、「古くからあるインスリンを効果的に使うことで、糖尿病治療の可能性がさらに広がる」と期待を述べた。

末梢挿入型中心静脈カテーテルは他のCVCと比べて深部静脈血栓症リスクが高い/Lancet

 末梢挿入型中心静脈カテーテル(PICC)は、他の中心静脈カテーテル(CVC)と比べて、深部静脈血栓症のリスクが高いことが明らかにされた。とくに、重篤患者やがん患者でリスクが高かった。米国・ミシガン大学ヘルスシステムのVineet Chopra氏らによるシステマティックレビューおよびメタ解析による結果で、これまでPICCと静脈血栓塞栓症リスク増大との関連は知られていたが、他のCVCと比べてどれほどのリスクがあるのかは明らかにされていなかった。結果を踏まえて著者は、「PICCを用いるかどうかの判断は、デバイスがもたらすベネフィットと血栓症のリスクを十分に推し量って検討すべきである」と結論している。Lancet誌オンライン版2013年5月20日号掲載の報告より。

加齢黄斑変性に対するルテイン+ゼアキサンチン、オメガ3脂肪酸の効果は?/JAMA

 米国NIHのEmily Y. ChewらAge-Related Eye Disease Study(AREDS)2の研究グループは、経口サプリメント(抗酸化ビタミンCとE、βカロチンと亜鉛を含む:AREDS製剤)に加えて、ルテイン+ゼアキサンチン(カロチノイド)、ω-3長鎖不飽和脂肪酸(ドコサヘキサエン酸[DHA]+エイコサペンタエン酸[EPA])、あるいは両方を加えることで、加齢黄斑変性(AMD)の発症リスクがさらに低下するのか無作為化試験を行った。先行研究において、AREDS製剤の連日服用により、5年で25%、AMD発症リスクを抑制したことが示されていた。一方、観察研究のデータで、ルテイン+ゼアキサンチン、DHA+EPA、またはその両方を増強した食事の摂取と、AMD発症リスク低下との関連が示されており、これらをAREDS製剤に加えることの効果が検討された。JAMA誌2013年5月15日号(オンライン版2013年5月5日号)掲載の報告より。

低用量デキサメタゾンの予防的投与はTKAの術後悪心・嘔吐および疼痛軽減に有効

 デキサメタゾン(商品名:デカドロンほか)は強力な鎮痛薬であり、かつ制吐薬である。人工膝関節置換術(TKA)後のデキサメタゾン投与の利点は不明であったが、韓国・カトリック大学校議政府聖母病院のIn Jun Koh氏らは無作為化試験にて、ラモセトロン(同:ナゼアほか)単独投与に比べ、ラモセトロン+デキサメタゾンの予防的投与のほうが、創傷合併症のリスクが増加することなく術後嘔吐および疼痛が減少することを明らかにした。Clinical Orthopaedics and Related Research誌オンライン版2013年5月4日号の掲載報告。

アリピプラゾールと気分安定薬の併用、双極性障害患者の体重増加はどの程度?

 双極I型障害(BPD)患者は多くの場合太りすぎか肥満であり、メタボリックシンドロームを合併している可能性が高い。いくつかのBPD治療薬では、体重増加や代謝パラメータの悪化が認められる。米国・ケースウエスタンリザーブ大学のDavid E. Kemp氏らは、アリピプラゾール(商品名:エビリファイ)と気分安定薬を併用した際のメタボリックシンドロームの発生率および代謝パラメーターの変化を調べた。Journal of affective disorders誌2013年5月15日号の報告。

そのひと手間は必要か?ICD 留置の際の心房リードについて-米国ナショナルレジストリからの報告(コメンテーター:香坂 俊 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(102)より-

 米国のナショナルデータベースである、NCDRからの解析である。こうした大規模レジストリからの研究もだいぶトップジャーナルに認知されるようになってきた。これは単に登録された数が大きくなってきたという「ハッタリ効果」だけではなく、解析手法が洗練されてきたことと、前向き試験だけではカバーできる患者さんが限られてくるといった、臨床研究全般に関する理解の進捗によるものと考えられる。

統合失調症、デポ剤と抗精神病薬併用による効果はどの程度?

 統合失調症治療の主な目標は、機能の向上である。しかし、第一世代抗精神病薬と第二世代抗精神病薬、あるいはデポ剤/持効性注射剤使用や経口抗精神病薬との併用による有効性の相違については明らかとなっていない。スペインのFrancisco J. Acosta氏らは、統合失調症患者に対する抗精神病薬の種類およびレジメンによる有効性の相違を検討した。Nordic Journal of Psychiatry誌オンライン版2013年5月15日号の掲載報告。

皮膚科診療での医療ミス、最も多いのは?

 米国・マサチューセッツ総合病院のAlice J. Watson氏らは、患者の安全に立脚した分類システムの開発を目的に、皮膚科診療において医師が報告した医療ミスを集め分類を行った。150人から回答が得られ、直近のミスのうち85%が1年以内に発生していたこと、安全性のイニシアチブに必要な患者ケアにおけるキー(生検手順、薬物マネジメント、手術部位誤りの防止)が明らかになったことを報告した。

ペーシング非適応患者への一次予防として二腔ICDを選択する理由は不明である/JAMA

 ペーシングの必要性がない患者への一次予防として移植する植込み型除細動器(ICD)について、デュアルチャンバー(二腔)デバイスとシングルチャンバー(単腔)デバイスとを比較した結果、二腔ICDのほうがデバイス関連合併症が高率であり、移植後1年死亡率および入院アウトカムは両デバイスで同程度であったことが示された。米国・デンバー保健医療センターのPamela N. Peterson氏らによる後ろ向きコホート研究からの報告で、「ペーシング非適応患者に対して二腔ICDを優先的に用いる理由は明らかにならなかった」とまとめている。一次予防としてのICDの有効性を検討した無作為化試験は主に単腔ICDが用いられてきた。しかし臨床の場では、ペーシングの必要性が明白でない場合でも、しばしば二腔ICDが移植されている。これまで、二腔ICDと単腔ICDのアウトカムは明らかになっていなかった。JAMA誌2013年5月15日号より。