内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ

初期AFへの早期リズムコントロール、心血管リスクを低減/NEJM

 初期の心房細動(AF)で心血管症状を呈する患者において、早期リズムコントロール療法は、通常ケアよりも心血管アウトカムのリスクを低下させることが、ドイツ・University Heart and Vascular CenterのPaulus Kirchhof氏らによる検討で示された。AF治療は改善されてはいるが、心血管合併症のリスクは高いままである。一方で、早期リズムコントロール療法が同リスクを低減するかは不明であり、研究グループは、国際共同治験担当医主導の並行群間比較による非盲検割付のアウトカム盲検化評価試験で同療法の検討を行った。NEJM誌オンライン版2020年8月29日号掲載の報告。

バリシチニブ、レムデシビルと併用でCOVID-19回復期間を有意に短縮/米・リリー

 米国のイーライリリー・アンド・カンパニーは9月14日、同社の成人関節リウマチ治療薬バリシチニブとレムデシビル(ギリアド・サイエンシズ、商品名:ベルクリー)の併用により、COVID-19の入院患者の回復期間が、レムデシビル単独と比べ中央値で約1日短縮されたと発表した。これは、米国・国立アレルギー感染症研究所(NIAID)の主導で5月8日から始まったCOVID-19に対するアダプティブデザイン試験(ACTT-2試験)から得られた最初のデータとなる。  ACTT-2試験は、COVID-19の入院患者1,000例超を組み入れ、バリシチニブ4mg 1日1回とレムデシビルの併用療法の有効性および安全性をレムデシビル単独療法と比較評価するもので、主要評価項目は回復までの期間短縮。

長生きしたければ体重が減るのを待っていてはいけない

 肥満のため減量を考えているのであれば、先延ばしせずに、早めに実行した方が良いかもしれない。肥満の人が中年期までに減量すると、早期死亡のリスクが54%低下するという。米国成人約2万4,000人を追跡して明らかになった結果であり、「JAMA Network Open」8月14日オンライン版に掲載された。  米ボストン大学のAndrew Stokes氏らは、米国国民健康栄養調査のデータを用いて、成人期の体重変化と死亡リスクとの関連を検討した。解析対象者2万4,205人のベースライン時の平均年齢は54.2±9.6歳、女性49.0%。BMIはベースライン時の平均が29.0±6.1、個人の記憶から算出した25歳時点の平均が23.7±4.1、ベースラインの10年前(平均約44歳時点)では27.2±5.7だった。

米FDAが新型コロナウイルスの新しい抗原検査法を緊急使用許可

 米食品医薬品局(FDA)は8月26日、テストカードから直接結果が読み取れる、新型コロナウイルス抗原迅速検査に緊急使用許可を与えたことを発表した。  BinaxNOW COVID-19 Ag Cardと称するAbbott Laboratories社のこの抗原検査法は、インフルエンザ、レンサ球菌咽頭炎や、その他の感染症の検査に使用されるのと同じ技術に基づいており、診察室や救急室、学校などの場所で行うポイントオブケアでの活用が期待されている。検査対象者は、医療従事者が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に罹患している疑いがあると判断した、発症から7日以内の人である。

長い昼寝は寿命を縮める?

 一般的に、健康的な習慣と見なされている昼寝だが、1時間以上の昼寝は、心血管疾患や全死亡のリスク上昇を招くとする研究結果が、バーチャル開催された欧州心臓病学会(ESC 2020、8月29日~9月1日)で報告された。研究を実施した広州医科大学(中国)のZhe Pan氏は、「われわれの研究結果は、昼寝はパフォーマンス向上をもたらし、睡眠負債による悪影響を緩和するという通説に疑問を投げ掛けるものだ」と話している。  Pan氏らは、2019年12月までに発表された、昼寝と心血管疾患、および/または全死亡リスクとの関連を検討した研究論文のシステマティックレビューを実施し、基準を満たした20件の研究論文を基に解析を行った。解析対象者の総計は31万3,651人(女性が57.8%)で、このうち38.9%に当たる人が昼寝の習慣を持っていた。

咳には風邪薬より蜂蜜が効く?

 風邪の根本的な治療法は今のところないが、喉の痛みや咳といった風邪の症状を蜂蜜で和らげられるかもしれない。そんな蜂蜜の有用性を裏付ける臨床試験データの分析結果が、英オックスフォード大学医学部のHibatullah Abuelgasim氏らにより、「BMJ Evidence-Based Medicine」8月18日オンライン版に報告された。市販の咳止めシロップや感冒薬および抗アレルギー薬、鎮痛薬などによる“通常のケア”を受けた成人や小児と比べて、蜂蜜を摂取した成人や小児の方が、咳の重症度や頻度が低かったという。

「女性の身体活動量は男性より少ない」は本当か?―DOSANCO健康調査

 これまでの疫学研究には、女性の身体活動量は男性よりも少ないとする報告が多い。しかし今回、それと相反する研究結果が発表された。北海道寿都町で実施された住民対象横断研究「DOSANCO健康調査」のデータを、東京医科大学公衆衛生学分野の天笠志保氏らが解析したもので、「Journal of Epidemiology」8月8日オンライン版に論文が掲載された。  健康の維持・改善には従来、中~高強度の身体活動を一定時間、動作を中断せずに連続して行うことが重要とされ、女性はその条件を満たす身体活動が男性よりも少ないと考えられてきた。その一方で近年、短時間の軽強度身体活動の積み重ねであっても有効であるとのエビデンスが蓄積されつつある。しかし、一般住民における軽強度の身体活動の性差は明らかになっていなかった。

唾液を用いたCOVID-19の検査の注意点/4学会合同ワーキンググループ

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の検査では、鼻咽頭などからのぬぐい液からのPCR検査、抗原検査が行われているが、検体採取者に感染のリスクを伴うこと、個人防護具やスワブを消費することなど、感染対策においてのデメリットが指摘されてきた。  本年6月に唾液検体を保険適用とする厚生労働省の通知がなされ、また、7月にはPCR検査および抗原定量検査について、唾液検体を用いた検査の対象を無症状者(空港検疫の対象者、濃厚接触者など)にも拡大する方針を示したことにより唾液による検査の増加は今後、増えるものと予想されている。

睡眠パターンはアルツハイマー病のリスクに影響するか?

 睡眠障害がアルツハイマー病のリスクを高めることはないが、アルツハイマー病リスクの高い遺伝的背景のある人は、特徴的な睡眠パターンが見られる頻度がやや高いことが報告された。詳細は「Neurology」8月19日オンライン版に掲載された。  世界的な人口の高齢化を背景に、アルツハイマー病とうつ病、それら双方の有病率が増加している。両疾患ともに加齢に伴う神経変性疾患が併存しやすいが、それらの間に因果関係が存在するかどうかは明らかでない。ゲノムワイド関連解析(GWAS)からは、アルツハイマー病とうつ病に共通する遺伝因子は発見されておらず、非遺伝的リスク因子の存在が示唆されている。

患者とどこまでわかり合える?「医療マンガ大賞2020」開催

 医療現場では、同じ出来事でも、患者と医療従事者では受け取り方や感じ方が異なることが少なくない。横浜市は、こうした視点の違いによるコミュニケーションギャップの可視化を目的に、「第2回医療マンガ大賞」の開催を発表した。  これは、医療広報の一環として、患者や医療従事者が体験したエピソードを基に、それぞれの視点の違いを描く漫画を公募する取り組み。昨年開催された第1回では、55作品の漫画が応募され、「人生の最終段階」をテーマに患者・家族の視点を描いた油沼氏(ペンネーム)の作品が大賞を受賞した。