大腿骨転子部骨折に対するINTERTANの治療成績はsliding hip screwと類似 大腿骨転子間・転子下骨折の治療では髄内釘またはsliding hip screwが用いられる。ノルウェー・ベルゲン大学ハウケランド病院のKjell Matre氏らは多施設前向き無作為化比較試験を行い、TRIGEN INTERTAN nail使用時の術後12ヵ月における疼痛、運動機能および再手術率はsliding hip screws使用時と類似していることを示した。The Journal of Bone & Joint Surgery誌2013年2月6日号の掲載報告。
患者評価の変形性関節症治療の疼痛改善報告、実臨床と臨床試験で異なる 疼痛管理をより適切に行うため患者自身による治療効果評価尺度が開発されているが、フランス・INSERM/パリ第5大学のSerge Perrot氏らによる多施設前向きコホート研究の結果、患者が容認できる症状状態スコアならびに疼痛が改善したと報告した患者の疼痛スコアの変化の最小値は、実臨床と臨床試験とで異なっていることが明らかとなった。
腰椎椎間板切除術、日帰り手術により短期合併症が減少 腰椎椎間板切除術は最も頻度の高い脊椎手術で、外来でも実施可能である。同外来手術は、低コストでより大きな患者満足度が得られ安全性に問題はないことがこれまで報告されていたが、今回、米国・アイオワ大学病院のAndrew J. Pugely氏らによる前向きコホート研究において、入院手術に比べ術後短期合併症が少ないことが確認された。
長距離ランナーは、疼痛知覚が低い 疼痛への感受性の違いが疼痛性障害の発症リスクと関わりがあるかもしれないことから、ドイツ・ウルム大学病院のWolfgang Freund氏らは、興味深い研究対象として「疼痛に高い耐性を示す人」について研究を行った。対象としたのは長距離ランナーで、その疼痛耐性および性格特性を調べた結果、健常対照者および慢性疼痛患者と異なっていることが明らかになったという。
長期療養施設の高齢者の多くは、本当は痛みに耐えている The Services and Health for Elderly in Long TERm care(SHELTER)研究において、ヨーロッパの長期療養施設の入所者は国によって差はあるものの疼痛有病率が高く、大部分の入所者は疼痛が適切にコントロールされていると自己評価しているが、実際にはまだ強い痛みを有している入所者が多いことが明らかとなった。
術中脊髄モニタリングは術後の永続的神経障害の発生を有意に低下させる 脊椎脊髄手術後の永続的神経障害の回避に術中モニタリング(IOM)が有効であることが、米国・Barnes-Jewish病院のBarry L. Raynor氏らによる、25年間にわたる計1万2,375例の後ろ向き研究で確認された。
プライマリ・ケアにおける脊椎MRI検査、その意義に疑問符 プライマリ・ケアで脊椎MRI検査の利用が増加しているが、MRI所見とその後の診療との関連についてはほとんど知られていない。カナダ・マックマスター大学/Institute for Clinical Evaluative SciencesのJohn J. You氏らは、プライマリ・ケアで脊椎MRI検査を受けた患者のうち半数近くが手術評価のため整形外科または神経外科に紹介されるが、その大半は手術を受けていないことを、後ろ向き研究により明らかにした。