子だくさんの女性は変形性膝関節症を発症もしくは増悪しやすい

提供元:ケアネット

印刷ボタン

公開日:2014/01/08

 

 変形性膝関節症(OA)のリスクを有する高齢女性は、経産回数がX線学的OA(ROA)や人工膝関節置換術(KR)と関連することが明らかになった。米国・カリフォルニア大学デービス校のBarton L. Wise氏らが、OAおよびそのハイリスク患者を対象とした多施設変形性関節症研究MOST(Multicenter Osteoarthritis Study)を解析したもので、とくに4人を超える子供を有する女性で強い関連がみられるという。Osteoarthritis and Cartilage2013年12月号(オンライン版2013年9月30日)の掲載報告。

 MOSTは、50歳から79歳の症候性OAを有する、またはOAを発症するリスクが高い患者を対象とした縦断的観察研究である。研究グループは、参加者のうち経産回数を報告した女性1,618例(平均年齢:62.6歳、平均BMI:30.7kg/m2、WOMAC疼痛スコア:3.7)について解析した。

 ベースライン時と30ヵ月後にX線検査を行い、ROA(ケルグレン/ローレンス分類でグレード2以上)およびKRについて評価し、これらの発生と経産回数との関連を解析した。

 主な結果は以下のとおり。

・30ヵ月間でKRは115例、ROAは134例を認めた。
・出産回数が1回に比べ5~12回の被験者では、KRの相対リスクが2.7倍(95%信頼区間:1.0~7.3)、ROAが2.6倍(同:1.2~5.3)であった。

~進化するnon cancer pain治療を考える~ 「慢性疼痛診療プラクティス」
腰痛診療の変化を考える~腰痛診療ガイドライン発行一年を経て~
知っておいて損はない運動器慢性痛の知識
身体の痛みは心の痛みで増幅される。知っておいて損はない痛みの知識

(ケアネット)