整形外科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:81

腰椎手術では減圧術より固定術で心イベントの発現率が高い

 脊椎手術における周術期死亡の主たる原因は、心イベントである。米国・ラッシュ大学メディカルセンターのSteven J. Fineberg氏らは、大規模データベースを用いたレトロスペクティブ研究により、腰椎手術後の心合併症の発現頻度を調べた。その結果、心イベントの頻度は1,000例当たり6.7件であり、減圧術より固定術施行例において高く、リスク因子は「高齢」であることを明らかにした。

プレゼンにおけるベストなCOI開示方法は?~AAOSを例に~

 プレゼンテーションの前にスライドを提示して潜在的な利益相反(COI)の開示を行うことは、聴衆が提示されたデータを批判的に評価するためにほとんどの整形外科学会で行われており、インターネットサイトやプログラム集でたびたび補完されている。これまで、このスライドのフォーマットの忠実性や有用性は調査されておらず、その方法で本来の目的が達成されているのかどうかは、明らかになっていなかった。今回、メイヨークリニックのSassoon AA氏らは、2012年アメリカ整形外科学会(AAOS)年次総会において潜在的利益相反の開示状況について調査した。

関節リウマチの医療費の抑制は可能か?(コメンテーター:杉原 毅彦 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(116)より-

 生物学的製剤(TNF阻害薬 IL-6阻害薬 T細胞選択的阻害薬)の登場により、関節リウマチの疾患活動性のコントロールが可能となったが、関節リウマチの医療費が高騰している。もっともスタンダードな治療法であるメトトレキサート(MTX)で疾患活動性のコントロールが不十分であると判断した場合、リウマチ専門医はTNF阻害薬をMTXに追加することが増えてきた。

高温多湿の国における腰痛の疫学

 腰痛は、患者の受診理由のうち頻度の高い疾患の一つだが、カタール・ワイルコーネル医科大学のAbdulbari Bener氏らは、高温多湿の国カタールでのプライマリ・ケアにおける腰痛の疫学を調査した。その結果、有病率は男性よりも女性のほうが高く、高齢者および肥満者に多いことを報告した。Journal of Primary Care & Community Health誌2013年7月1日号(オンライン版2013年2月19日号)の掲載報告。

複合性局所疼痛症候群患者では広範痛についても評価が必要

 複合性局所疼痛症候群(CRPS)患者では、10%を超える患者が広範痛(widespread pain)を有していることが明らかとなった。英国・エンツリー大学病院のThomas Birley氏らによる後ろ向き研究からの報告で、結果を踏まえて著者は、「CRPS患者の臨床評価においては日常的に、さらなる痛みについて問診をすることが支持される」とまとめている。Pain Practice誌オンライン版2013年6月24日号の掲載報告。

変形性脊椎関節症による慢性腰痛に対するグルコサミンの効果は確立されていない

 変形性脊椎関節症による慢性腰痛患者の症状や機能に対する、グルコサミン経口投与の効果を確認するシステマティックレビューを、英国・イーストアングリア大学のReena Sodha氏らが行った。既存の報告は、データが不十分かつ研究の質が低いため、慢性腰痛患者に対し経口グルコサミンは臨床的に有用であるともないとも証明できなかった。BMJ Open誌オンライン版6月14日号の掲載報告。