チルゼパチドで減量後の体重維持、継続vs.減量vs.中止/Lancet

提供元:ケアネット

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公開日:2026/05/25

 

 米国・University of Texas McGovern Medical SchoolのDeborah B. Horn氏らは、「SURMOUNT-MAINTAIN試験」の結果から、肥満の成人において減量後にチルゼパチド最大耐量(MTD)を継続投与することにより、体重減少および健康関連指標の改善が維持されることを示した。著者は、「チルゼパチド5mgへの減量は投与中止に代わる有用な選択肢となりうるが、治療反応にはばらつきがある可能性が示唆された。これらの知見は、長期的な肥満管理において継続的な治療が重要であることを裏付けるとともに、患者中心の個別化された肥満治療を行う根拠となるだろう」と述べている。Lancet誌オンライン版2026年5月12日号掲載の報告。

60週間で5%以上体重が減少した参加者を対象に試験

 SURMOUNT-MAINTAIN試験は、米国の20施設で実施された第IIIb相無作為化二重盲検プラセボ対照試験で、60週間の非盲検減量期間と52週間の二重盲検体重維持期間で構成された。

 対象は、BMI値30以上、またはBMI値27以上かつ肥満に関連する併存疾患(例:高血圧、脂質異常症、閉塞性睡眠時無呼吸症候群、心血管疾患)を少なくとも1つ有し、減量のための食事療法に1回以上失敗している(自己申告)、18歳以上の成人であった。

 チルゼパチド週1回皮下投与(2.5mgから投与を開始し、4週間間隔で10mgまたは15mgに達するまで2.5mgずつ増量)を60週間行った後、5%以上体重減少を達成し、少なくともチルゼパチド10mgに対して忍容性が認められた参加者を、チルゼパチド最大耐量(10mgまたは15mg、MTD)群、チルゼパチド5mg群、またはプラセボ群に3対3対2の割合で無作為に割り付け、52週間投与した。

 主要エンドポイントは、112週時の体重のベースラインからの変化率で、試験治療の順守または他の肥満治療薬の投与開始の有無にかかわらず、無作為化試験薬を少なくとも1回投与されたすべての参加者(mITT集団)を対象とし、レスキュー治療としてのチルゼパチド投与または減量手術等を受けた場合はその前までに観察された最悪値で補完した。

チルゼパチドMTD継続投与で減量効果を維持

 2023年9月20日~2026年1月20日に441例が登録され、非盲検減量期間に少なくとも1回の試験薬投与を受けた。そのうち60週時に適格基準を満たした378例が無作為化され、372例が二重盲検体重維持期間に少なくとも1回の試験薬投与を受けた(チルゼパチドMTD群139例、チルゼパチド5mg群142例、プラセボ群91例)。345例(91%)が試験を完了した。

 参加者の多くは白人(67%)で、女性288例(65%)、男性153例(35%)、平均年齢46.6歳(SD 13.0)、ベースラインの平均値は、体重113.8kg(SD 27.0)、BMI 40.1(SD 8.1)、HbA1c 5.64%(SD 0.4)であった。

 112週時の体重のベースラインからの変化率(モデルに基づく推定値)は、チルゼパチドMTD群-21.9%(95%信頼区間[CI]:-23.5~-20.3)、チルゼパチド5mg群-16.6%(95%CI:-18.0~-15.1)に対し、プラセボ群は-9.9%(95%CI:-11.1~-8.8)であった(すべての対プラセボのp<0.0001)。

 無作為化時に得られていた体重減少の50%以上の再増加を来し、チルゼパチドのレスキュー投与を受けた参加者は、チルゼパチドMTD群で8%(11/138例)、チルゼパチド5mg群で25%(35/142例)、プラセボ群で67%(60/90例)であった。

 チルゼパチド投与群で最も多くみられた有害事象は胃腸障害で、その多くは軽症~中等症であり、主に用量漸増中の発現であった。

(ケアネット)