多発性骨髄腫の維持療法、2年vs.無期限/NEJM

提供元:ケアネット

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公開日:2026/07/31

 

 新規に多発性骨髄腫と診断され、初回治療として自家造血幹細胞移植が非適応の標準リスクの患者における、導入療法後の維持療法の投与期間について、無期限投与は固定期間(2年間)投与と比較し全生存期間(OS)を有意に延長しなかった。米国・メイヨークリニックのShaji Kumar氏らが、無作為化第III相試験「ENDURANCE試験」の結果を報告した。現行治療では、レナリドミドによる維持療法は病勢進行までとされているが、最適な投与期間について明らかにされていなかった。NEJM誌2026年7月16日号掲載の報告。

導入療法完了後に継続投与群と固定期間投与群に無作為化

 ENDURANCE試験の対象は、新規に多発性骨髄腫と診断され、初回治療として自家造血幹細胞移植の適応がないと判断された、あるいはその予定がない成人患者で、高リスク患者は除外した。

 研究グループは、被験者を導入療法期として、KRd(カルフィルゾミブ+レナリドミド+デキサメタゾン;1サイクル4週間として9サイクル)群、またはVRd(ボルテゾミブ+レナリドミド+デキサメタゾン;1サイクル3週間として12サイクル)群に無作為に割り付けた。さらに、導入療法を完了し適格基準を満たした患者を、維持療法期として、レナリドミド継続(無期限)投与群または固定期間(2年間)投与群に無作為に割り付けた。

 主要評価項目はOS、重要な副次評価項目は無増悪生存期間(PFS)であった。

 本試験は、無作為割り付けされた395例を対象に、9年間の追跡期間中の死亡数を204例とした場合に、OS中央値の50%延長(5年から7.5年へ)の検出力を80%(両側有意水準5%)有するよう設計された。

7年OS率は無期限投与群68.6%、2年間投与群69.0%で、有意差なし

 2013年12月~2019年2月に1,087例が導入療法としてKRd群(545例)またはVRd群(542例)に無作為化され、このうち516例(47.5%)が維持療法期の適格となり無期限投与群(260例)および2年間投与群(256例)に無作為化された。

 維持療法期の無作為化後からの追跡期間中央値86ヵ月において、両群間のOSに有意差は認められなかった。死亡は各群80例で、7年OS率は無期限投与群で68.6%、2年間投与群で69.0%であった(群間差:-0.4%ポイント、95%信頼区間[CI]:-9.0~8.3、p=0.93)。

 7年PFS率は、無期限投与群で36.1%、2年間投与群で29.7%であった(群間差:6.4%ポイント、95%CI:-2.6~15.4)。

 非黒色腫皮膚がんを除く2次原発がんの5年累積発生率は、無期限投与群で11.2%、2年間投与群で8.3%であった。

 有害事象は無期限投与群でより多く認められ、Grade3以上の非血液学的有害事象の発現割合は、無期限投与群48.2%、2年間投与群31.5%であった。

(医学ライター 吉尾 幸恵)