モデルナ製ワクチン、12~17歳に対する安全性と有効性を確認/NEJM

提供元:ケアネット

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公開日:2021/08/20

 

 mRNA-1273ワクチン(Moderna製)は、12~17歳の若年者において良好な安全性プロファイルと、若年成人(18~25歳)と同等の免疫反応を示し、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の予防に有効であることが認められた。米国・DM Clinical ResearchのKashif Ali氏らが、mRNA-1273ワクチンの第II/III相プラセボ対照比較試験「Teen COVE試験(Teen Coronavirus Efficacy trial)」の中間解析結果を報告した。2021年4月1日~6月11日における米国12~17歳のCOVID-19発生率は、約900/10万人とされるが、若年者におけるmRNA-1273ワクチンの安全性、免疫原性および有効性は不明であった。NEJM誌オンライン版2021年8月11日号掲載の報告。

12~17歳3,732例を対象に、プラセボと比較

 研究グループは、健康な12~17歳の若年者3,732例を、mRNA-1273ワクチン群(2,489例)またはプラセボ(生理食塩水)群(1,243例)に2対1の割合で無作為に割り付け、それぞれ1回100μgを28日間隔で2回接種した。

 主要評価項目は、mRNA-1273の安全性ならびに、免疫反応の非劣性(18~25歳の若年成人を対象とした第III相試験との比較)。副次評価項目は、COVID-19発症予防または、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)の無症候性感染に対する有効性などとした。

安全性は良好、免疫原性は若年成人に対して非劣性

 1回目および2回目接種後に高頻度にみられた非自発的な報告による副反応は、mRNA-1273群が注射部位痛(それぞれ93.1%、92.4%)、頭痛(44.6%、70.2%)、疲労(47.9%、67.8%)、プラセボ群が同様に注射部位痛(それぞれ34.8%、30.3%)、頭痛(38.5%、30.2%)、疲労(36.6%、28.9%)であった。mRNA-1273またはプラセボに関連した重篤な有害事象の報告はなかった。

 若年成人に対する若年者のSARS-CoV-2疑似ウイルス中和抗体価の幾何平均抗体価比は、1.08(95%信頼区間[CI]:0.94~1.24)、血清反応の絶対差は0.2ポイント(95%CI:-1.8~2.4)であり、非劣性基準を満たした。

 2回目接種の14日後におけるCOVID-19発症例は、mRNA-1273群では報告されなかったが、プラセボ群では4例確認された。

(医学ライター 吉尾 幸恵)

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コメンテーター : 田中 希宇人( たなか きゅうと ) 氏

日本鋼管病院 呼吸器内科 診療部長 兼 病院長補佐

医学博士
総合内科専門医・指導医
日本呼吸器学会専門医・指導医
日本呼吸器内視鏡学会専門医
臨床研修指導医
がん治療認定医
医療経営士3級

[略歴]
2005年 慶應義塾大学医学部卒業。
慶應義塾大学病院・けいゆう病院・川崎市立川崎病院を経て、2021年から神奈川県川崎市の日本鋼管病院で勤務。「呼吸器疾患で苦しむ人を1人でも多く救う」ことをビジョンに地域医療に邁進している。ネット上では「キュート先生」の名前でわかりやすい医療情報を多くのプラットフォームで発信している。

[著書]
『今日の診療に活かせる 喘息・COPD ポイント解説』(2024/10 日本医事新報社)
新刊『ねころんで読めるぜんそく診療』(2026/3 メディカ出版)