パーキンソン病の運動症状、集束超音波視床下核破壊術で改善/NEJM

提供元:ケアネット

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公開日:2021/01/07

 

 パーキンソン病による明らかな非対称性が認められ、薬物療法ではコントロール不良の運動徴候が認められるか、脳深部刺激療法が非適応の患者において、片側半球への集束超音波視床下核破壊術は、4ヵ月後の運動症状の改善に結び付いたことが示された。スペイン・CEU San Pablo UniversityのRaul Martinez-Fernandez氏らが、40例を対象に行った無作為化比較試験の結果を報告した。視床下核は、パーキンソン病の主要な運動症状を治療するための脳深部刺激に関して、好ましい神経外科的標的とされる。集束超音波は、視床下核などの脳深部の構造に、治療的病変を作成するための画像ガイド法であり、研究グループは、同技術を活用した手術の有効性を検討した。NEJM誌2020年12月24日号掲載の報告。

施術4ヵ月後の運動スコア改善を比較

 研究グループは、パーキンソン病による明らかな非対称性が認められ、薬物療法でコントロール不良の運動徴候があるか、脳深部刺激療法が非適応の患者を対象に試験を行った。

 被験者を無作為に2対1の2群に分け、一方には運動徴候優位側の対側に集束超音波視床下核破壊術を行い(実治療群)、もう一方には偽処置を行った(対照群)。

 有効性に関する主要アウトカムは、休薬状態における優位側の運動障害疾患学会・パーキンソン病統一スケール(MDS-UPDRS)運動スコア(パートIII、0~44:高スコアほどパーキンソン病様症状が重いことを示す)の4ヵ月後までの変化の群間差とした。

 安全性に関する主要アウトカムは、手技に関連する合併症で、4ヵ月時点で評価した。

MDS-UPDRS-IIIスコア平均、実治療群で9.8ポイント低下

 被験者40例のうち、実治療群は27例、対照群は13例だった。

 優位側のMDS-UPDRS-IIIスコア平均は、実治療群はベースライン時19.9から4ヵ月後には9.9に低下した(最小二乗平均差:9.8ポイント、95%信頼区間[CI]:8.6~11.1)。対照群は同18.7から17.1への低下で(1.7ポイント、0.0~3.5)、群間差は8.1ポイント(95%CI:6.0~10.3、p<0.001)だった。

 実治療群の有害事象としては、ジスキネジアが休薬状態・投薬状態ともに6例発生し、4ヵ月時点で持続していたのはそれぞれ3例と1例だった。また、治療側の脱力が5例(4ヵ月時点で2例持続)、構音障害が15例(同3例)、顔面脱力が3例(同1例)、歩行障害が13例(同2例)で認められた。実治療群の6例について、これらの障害の一部が12ヵ月時点でも認められた。

(医療ジャーナリスト 當麻 あづさ)