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急性低酸素血症性呼吸不全、非侵襲的酸素化療法で死亡率改善/JAMA

提供元:ケアネット

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公開日:2020/06/24

 

 急性低酸素血症性呼吸不全(AHRF)の成人患者の治療において、フェイスマスク型やヘルメット型の換気などの非侵襲的な酸素化戦略は、標準的な酸素療法に比べ死亡や気管内挿管に至るリスクが低いことが、カナダ・トロント大学のBruno L. Ferreyro氏らの検討で示された。研究の成果は、JAMA誌オンライン版2020年6月4日号に掲載された。AHRFは、成人患者の集中治療室(ICU)入室の主な原因であり、気管内挿管や侵襲的な機械的換気を要することが多い。侵襲的な機械的換気は重症有害事象と関連しており、不必要な気管内挿管の回避はAHRF患者の管理における重要な目標とされる。近年、酸素化や換気を支援するさまざまな非侵襲的な酸素化法が開発され、気管内挿管や死亡のリスクを低減する可能性が示唆されているが、どれが最も有効な方法かは不明だという。

非侵襲的戦略のネットワークメタ解析

 研究グループは、AHRFの成人患者において、非侵襲的酸素化戦略と、死亡および気管内挿管との関連を評価する目的で、系統的レビューとネットワークメタ解析を行った(筆頭著者はヴァニエ・カナダ大学院奨学金の助成を受けた)。

 2020年4月の時点で、医学データベースに登録された文献を検索した。対象は、成人AHRF患者において、高流量鼻カニューレ酸素療法、フェイスマスク型非侵襲的換気、ヘルメット型非侵襲的換気、標準的酸素療法を比較した無作為化臨床試験とした。

 2人のレビュアーがそれぞれ、個々の試験のデータを抽出し、Cochrane Risk of Bias toolを用いて試験のバイアスのリスクを評価した。ネットワークメタ解析では、bayesian frameworkを使用し、リスク比(RR)およびリスク差とともに、その95%確信区間(Crl)を算出した。また、GRADE法で、得られた知見の確実性を評価した。

 主要アウトカムは、90日までの全死因死亡とした。副次アウトカムは、30日までの気管内挿管であった。

高流量鼻カニューレ酸素療法は死亡リスクに差がない

 25件の無作為化臨床試験(3,804例、試験ごとの患者数の範囲:30~776例)が解析に含まれた。

 13件はフェイスマスク型非侵襲的換気と標準的酸素療法の比較であり、4件は高流量鼻カニューレ酸素療法と標準的酸素療法、2件はフェイスマスク型非侵襲的換気と高流量鼻カニューレ酸素療法、1件はフェイスマスク型とヘルメット型非侵襲的換気、4件はヘルメット型非侵襲的換気と標準的酸素療法を比較した試験であった。残りの1件は、フェイスマスク型非侵襲的換気、高流量鼻カニューレ酸素療法、標準的酸素療法の3群の比較だった。

 死亡のリスク(21件、3,370例)は、標準的酸素療法と比較して、ヘルメット型非侵襲的換気(RR:0.40、95%CrI:0.24~0.63、絶対リスク差:-0.19、95%CrI:-0.37~-0.09、確実性:低)およびフェイスマスク型非侵襲的換気(0.83、0.68~0.99、-0.06、-0.15~-0.01、中)で有意に低かった。

 気管内挿管のリスク(25件、3,804例)は、標準的酸素療法に比べ、ヘルメット型非侵襲的換気(RR:0.26、95%CrI:0.14~0.46、絶対リスク差:-0.32、95%CrI:-0.60~-0.16、確実性:低)、フェイスマスク型非侵襲的換気(0.76、0.62~0.90、-0.12、-0.25~-0.05、中)、高流量鼻カニューレ酸素療法(0.76、0.55~0.99、-0.11、-0.27~-0.01、中)で有意に抑制されていた。

 気管内挿管リスクについては、治療法の割付が盲検でないことによるバイアスのリスクが高いと考えられた。

 著者は、「個々の治療戦略の相対的な有益性を理解するには、さらなる検討を要する」としている。

(医学ライター 菅野 守)