遺伝子検査活用のプライマリPCI、出血を2割減/NEJM

提供元:ケアネット

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公開日:2019/09/12

 

 プライマリ経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を行う患者において、CYP2C19遺伝子検査に基づく経口P2Y12阻害薬の治療は、チカグレロルまたはプラスグレルを投与する標準治療に対して、12ヵ月時点の血栓イベントに関して非劣性であり、出血の発現頻度は有意に低減したこと(ハザード比:0.78)が示された。オランダ・St. Antonius HospitalのDaniel M. F. Claassens氏らが、2,488例を対象に行った無作為化非盲検評価者盲検化試験の結果で、NEJM誌オンライン版2019年9月3日号で発表した。

早期CYP2C19遺伝子検査でP2Y12阻害薬を投与vs.標準治療を評価
 研究グループは、プライマリPCIを受ける患者2,488例を対象に試験を行った。

 被験者を無作為に2群に分け、一方の群には早期CYP2C19遺伝子検査を行い、その結果に基づきP2Y12阻害薬を投与(遺伝子ガイド群1,242例)。具体的には、CYP2C19*2またはCYP2C19*3機能喪失型アレルのキャリアに対しては、チカグレロルまたはプラスグレルを、非キャリアにはクロピドグレルをそれぞれ投与した。もう一方の群には遺伝子検査を行わず、チカグレロルまたはプラスグレルによる標準治療を行った(標準治療群1,246例)。投与期間は12ヵ月間だった。

 主要評価アウトカムは2つで、いずれも12ヵ月時点で評価した(1)有害臨床イベント(主要複合アウトカム[全死因死亡、心筋梗塞、確定的ステント血栓症、脳卒中、PLATO基準に基づく大出血])、(2)PLATO基準に基づく大出血または小出血(主要出血アウトカム)だった。主要複合アウトカムは、非劣性(絶対差マージン2ポイント)検定で評価した。

遺伝子ガイド群、主要複合アウトカムの発生は非劣性、出血は約22%減少
 主要複合アウトカムの発生は、遺伝子ガイド群63例(5.1%)、標準治療群73例(5.9%)で、遺伝子ガイド群の非劣性が示された(絶対差:-0.7ポイント、95%信頼区間[CI]:-2.0~0.7、非劣性のp<0.001)。

 主要出血アウトカムの発生は、遺伝子ガイド群122例(9.8%)、標準治療群156例(12.5%)だった(ハザード比:0.78、95%CI:0.61~0.98、p=0.04)。

(医療ジャーナリスト 當麻 あづさ)