高用量ビタミンD摂取、65歳以上の骨折リスクを低減

提供元:ケアネット

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公開日:2012/07/18

 



メタ解析の結果、65歳以上高齢者の高用量ビタミンD摂取(毎日≧800 IU)は、大腿骨頸部骨折およびあらゆる非椎体骨折の予防に多少ではあるが有望であることが示された。スイス・チューリッヒ大学のHeike A. Bischoff-Ferrari氏らによる解析結果で、「居住場所、年齢、性別とは独立して骨折リスクを低減する可能性があることが示された」と報告している。ビタミンD摂取と骨折の減少についてこれまでのメタ解析の結果は一貫していない。Bischoff-Ferrari氏らは、11の二重盲検無作為化比較試験の被験者を対象に解析を行った。NEJM誌2012年7月5日号掲載報告より。

11試験の65歳以上被験者3万1,022例のデータをメタ解析




解析には、カルシウムを併用または非併用のビタミンD経口摂取群(毎日、毎週、4ヵ月ごと)について、プラセボ群と比較またはカルシウム単独群との比較が行われた11の二重盲検無作為化比較試験の65歳以上被験者3万1,022例(平均年齢76歳、女性91%)が含まれた。

主要エンドポイントは、年齢、性別、居住場所、試験で補正後のCox回帰分析による大腿骨頸部骨折とあらゆる非椎体骨折の発生だった。主要目的は、全試験の介入群におけるビタミンDの実際摂取量(各被験者の治療アドヒアランス分と試験プロトコール以外のサプリメント摂取分を含む)の四分位範囲からのデータを、対照群と比較することだった。
骨折リスク低下は実際摂取の最高用量群でのみ




解析の結果、大腿骨頸部骨折発生は1,111件、非椎体骨折発生は3,770件だった。

ビタミンD摂取群に無作為化された被験者は、対照群と比較して、有意ではなかったが、大腿骨頸部骨折リスクが10%低く(ハザード比:0.90、95%信頼区間:0.80~1.01)、非椎体骨折リスクは7%低かった(同:0.93、0.87~0.99)。

実際摂取量の四分位範囲での解析の結果、骨折リスクの低下は、最高用量摂取群(毎日の摂取量範囲:792~2,000 IU、平均800 IU)でのみ示され、大腿骨頸部骨折リスクは30%低下(ハザード比:0.70、95%信頼区間:0.58~0.86)、非椎体骨折リスクは14%低下(同:0.86、0.76~0.96)した。

高用量のビタミンD摂取のベネフィットは、年齢層、居住場所、ベースラインの25-ヒドロキシビタミンD値、カルシウム摂取によって定義されるサブグループ群別にみた場合も一貫していた。

(武藤まき:医療ライター)