心筋梗塞、女性は胸痛少なく、若年の院内死亡率は高率

提供元:ケアネット

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公開日:2012/03/13

 



女性の心筋梗塞は、男性に比べ胸痛のない割合が高く、若年での院内死亡率はより高いという特徴が明らかにされた。ただしこうした傾向は年齢によって変化し、65歳以上では、院内死亡率は男性のほうが高かった。米国・Watson Clinic and Lakeland Regional Medical CenterのJohn G. Canto氏らが、心筋梗塞の入院患者114万人超について調べ明らかにしたもので、JAMA誌2012年2月22日合併号で発表した。

胸痛のない心筋梗塞、女性が42%に対し男性は31%




研究グループは、1994~2006年の心筋梗塞に関する全米の患者データベース、National Registry of Myocardial Infarctionに登録した、114万3,513人(女性48万1,581人、男性66万1,932人)について観察研究を行った。

主要アウトカムは、胸痛のない心筋梗塞の予測因子と、年齢、性別と院内死亡率との関連だった。

結果、胸痛のない心筋梗塞は、女性で42.0%(95%信頼区間:41.8~42.1)と、男性の30.7%(同:30.6~30.8)に比べ有意に高率だった(p<0.001)。

この傾向は、年齢が若いほど顕著に認められた。女性の男性に対する、胸痛が認められない点に関する年齢毎の補正後オッズ比は、45歳未満で1.30(同:1.23~1.36)、45~54歳で1.26(同:1.22~1.30)、55~64歳で1.24(同:1.21~1.27)、65~74歳で1.13(同:1.11~1.15)、75歳以上で1.03(同:1.02~1.04)であり、性別と年齢の2要素の連関は、有意に胸痛のない心筋梗塞を予測した(P<0.001)。
院内死亡率、54歳までは女性が、65歳以上は男性がそれぞれ高率




院内死亡率は、女性が14.6%と、男性の10.3%より高率だった。若い女性で胸痛がない場合は、若い男性で胸痛がない場合に比べて院内死亡率は高く、年齢が上がるにつれてこの傾向は薄れ、55~64歳で同等にない、65~74歳と75歳以上では逆転した。

胸痛がない場合の院内死亡に関する、女性の男性に対するオッズ比は、45歳未満が1.18(同:1.00~1.39)、45~54歳が1.13(同:1.02~1.26)、55~64歳が1.02(同:0.96~1.09)、65~74歳が0.91(同:0.88~0.95)、75歳以上が0.81(同:0.79~0.83)であり、性別と年齢、胸痛の3要素は、有意に死亡を予測した(p<0.001)。

(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)