COPDでは末梢気道の狭窄と閉塞が肺気腫性の組織破壊よりも先行している

提供元:ケアネット

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公開日:2011/11/09

 



COPDでは、肺気腫性の組織破壊が発生する以前に、末梢気道(直径2mm未満)の狭窄および閉塞が起こっていることが明らかにされた。カナダのブリティッシュ・コロンビア大学ジェイムズ・ホッグ研究センターのJohn E. McDonough氏らがCOPD患者のCT所見および肺移植後の肺所見などで末梢気道閉塞と肺気腫性組織破壊との関連について検討した結果、報告したもので、McDonough氏は、「この結果は、COPDでは、肺気腫性の組織破壊が始まる以前に末梢気道の狭窄と閉塞が、末梢気道抵抗の報告を増大する要因となっている可能性があることを示すものだ」と結論している。NEJM誌2011年10月27日号掲載報告より。

末梢気道閉塞と肺気腫性の組織破壊との関連を検討




McDonough氏らは、COPDにおける末梢気道閉塞と肺気腫性の組織破壊との関連を検討するため、COPD患者78例と、肺移植後のCOPD患者の摘出肺(小葉中心性肺気腫4例、汎小葉性肺気腫8例)およびドナー患者の死体肺(対照群、4例)を対象とした検討を行った。

COPD患者78例についてはマルチ検出器型CTを用い、COPDの国際重症度分類であるGOLDの基準に則り被験者を分類し、直径2.0~2.5mmの気道の数を比較した。また、移植関連の摘出肺については175の肺細胞検体を摘出し、マイクロCTを用いて、肺気腫の程度(平均肺胞壁間距離)、肺容積1mL当たりの終末細気管支数、およびその最小径と断面積を測定した。

終末細気管支数は重症度が高いほど減少、同期では組織破壊よりも狭窄と閉塞が先行




COPD患者78例のGOLD分類内訳は、0期(対照群)20例、I期19例、II期19例、IIIまたはIV期20例だった。これら患者間での直径2.0~2.5mmの気道数の比較の結果は、0期(対照群)と比較して、I期(P=0.001)、II期(P=0.02)で少なく、さらにIII・IV期(P<0.001)では減少していた。

移植摘出肺12例のGOLD分類はIV期であった。それらから摘出した175検体細胞のマイクロCTによる、終末細気管支数と肺気腫性の組織破壊レベル容積(すなわち平均肺胞壁間距離の増加)との比較から、COPDにおいて終末細気管支の狭窄と閉塞が肺気腫性の組織破壊よりも先行していることが示された(P<0.001)。

(武藤まき:医療ライター)