2型糖尿病高齢者の骨折リスク、骨密度Tスコア低下やFRAXスコア上昇と関連

提供元:ケアネット

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公開日:2011/06/14

 

 2型糖尿病を有する高齢者において、大腿骨頸部の骨密度Tスコア低下やWHO骨折評価ツールのFRAXスコア上昇が、骨折リスク増大と関連することが明らかにされた。米国・カリフォルニア大学サンフランシスコ校のAnn V. Schwartz氏らが、骨折に関する3つの前向き観察試験の結果を分析し明らかにしたもので、JAMA誌2011年6月1日号で発表した。2型糖尿病を有する人はそうでない人と比べて、骨密度が高い傾向にあるにもかかわらず骨折リスクが高いことが知られている。しかし骨折予防の中心対象となる骨密度が低い2型糖尿病の高齢者については、そうした関連は明らかにされていなかった。

骨密度TスコアやFRAXスコアと、2型糖尿病高齢者の骨折リスクとの関連を分析
 Schwartz氏らは、1997~2009年の間に行われた3つの前向き観察試験データを分析した。被験者は、地域に居住する高齢者で、3試験合計で女性9,449人、男性7,436人だった。そのうち2型糖尿病の女性高齢者は770人、男性高齢者は1,199人だった。

 2型糖尿病女性高齢者770人のうち、平均追跡期間12.6(標準偏差:5.3)年で、股関節骨折者は84人、非脊椎骨折者は262人であった。同男性者では1,199人のうち、平均追跡期間7.5(標準偏差:2.0)年で、股関節骨折者は32人、非脊椎骨折者は133人だった。

骨密度Tスコア1単位低下で股関節骨折リスクは、女性1.88倍、男性5.71倍に
 大腿骨頸部骨密度Tスコアが1単位低下することによる、2型糖尿病女性高齢者の年齢補正後ハザード比は、股関節骨折については1.88(95%信頼区間:1.43~2.48)、非脊椎骨折については1.52(同:1.31~1.75)だった。同男性被験者ではそれぞれ5.71(同:3.42~9.53)、2.17(同:1.75~2.69)だった。

 また、股関節骨折FRAXスコアが1単位上昇することによる、股関節骨折の年齢補正後ハザード比は、女性では1.05(同:1.03~1.07)、男性では1.16(同:1.07~1.27)だった。骨粗鬆症性骨折FRAXスコア1単位上昇による同ハザード比は、女性では1.04(同:1.02~1.05)、男性では1.09(同:1.04~1.14)だった。

 Tスコア、年齢、FRAXスコアを一定とした場合、2型糖尿病患者を有する高齢者のほうが、有さない高齢者に比べ骨折リスクが高かった。また骨折リスクを一定とした場合、2型糖尿病高齢者のほうが、有さない高齢者に比べTスコアは高かった。股関節骨折に関するTスコア差は推定平均、女性0.59(同:0.31~0.87)、男性0.38(同:0.09~0.66)だった。