2002~2009年における米国・カナダでのフィブラート系薬剤の処方傾向

提供元:ケアネット

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公開日:2011/04/05

 



2002~2009年の米国およびカナダにおけるフィブラート系薬剤の処方傾向を調べた結果、米国では特にフェノフィブラート(商品名:リピディル、トライコアなど)を中心に大きく増大したことが認められ、カナダでは約20%と安定的推移を示していたことが報告された。米国Western University of Health SciencesのCynthia A. Jackevicius氏らの観察コホート試験による。Jackevicius氏らは、フェノフィブラート+スタチン療法を評価したACCORD試験でネガティブな結果が公表されて以降、フィブラート系薬剤の使用に関する関心が高まっていること、また臨床的ベネフィットのエビデンスはgemfibrozilやクロフィブラートなど従前薬に傾いているという背景を踏まえ本調査を行った。JAMA誌2011年3月23/30日合併号掲載より。

2009年10万人当たりフィブラート系薬剤処方数、米国は730件、カナダは474件




同研究グループは、2002年1月~2009年12月の間のフィブラート系薬剤の処方傾向について、IMS Healthデータベースを元に調査を行った。有効性の違い、ブランド品対後発品、米国とカナダの経済状況の違いなどとの関連を調べた。

その結果、米国のフィブラート系薬剤処方数は、10万人当たり2002年1月の336件から2009年12月の同730件へと増加しており、その増加幅は117.1(95%信頼区間:116.0~117.9)%だった。一方カナダでは、同402件から474件への増加で、増加幅は18.1(同:17.9~18.3)%だった(P<0.001)。

米国ではブランド品優位だがカナダでは後発品が優勢、消費額は米国がカナダの3倍




なかでもフェノフィブラートの処方については、米国では10万人当たり2002年1月の150件から2009年12月の同440件に増加し、その増加幅は159.3(同:157.7~161.0)%で、フィブラート系薬剤に占める割合は同期間で47.9%から65.2%に増大していた。カナダにおいては、同321件から429件へとコンスタントな増加であった。

また、両国のフェノフィブラートの2008年におけるブランド品対後発品の割合をみたところ、米国では1対0.09であったのに対し、カナダでは1対1.89と後発品処方がブランド品処方を上回っていた。

そうしたこともあり、人口10万人・1ヵ月当たりのフェノフィブラートの消費額は、米国では2002年の1万1,535ドルから2009年の4万4,975ドルへと大幅に増大したのに対し、カナダでは同期間で1万7,695ドルから1万6,112ドルへと減少していた。

フィブラート系薬剤全体では、2009年の人口10万人当たりの米国での消費額はカナダの3倍であった。

(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)