出生時超低体重児へのラクトフェリン投与、遅発性敗血症リスクを6~7割低減

提供元:ケアネット

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公開日:2009/10/20

 



イタリアS. Anna HospitalのPaolo Manzoni氏らは無作為化プラセボ対照二重盲検試験の結果、出生時体重1,500g未満の乳児に、牛乳中に含まれるラクトフェリンを投与することで、遅発性敗血症リスクを、6~7割低減できることが明らかになったと報告した。ラクトフェリンは、哺乳類の乳に含まれるグリコプロテインで、先天性免疫生体防御系に関連している。JAMA誌2009年10月7日号で発表した。

ラクトフェリンを単独もしくはLGGとの併用で、生後30~45日投与




Manzoni氏らは2007~2008年にかけて、11ヵ所の新生児集中治療室(NICU)で、合計472例の出生時超低体重児(1,500g未満)について試験を行った。被験者は無作為に3群に分けられ、一群(153例)にはウシ・ラクトフェリン(BLF、100mg/日)を、別の群(151例)にはBLF+共生菌ラクトバチルス・ラムノサスGG(LGG)を、残りの群(168例)にはプラセボを投与した。

投与期間は、出生時体重が1000g未満の乳児に対しては生後45日まで、それ以外は生後30日までだった。

遅発性敗血症リスク、ラクトフェリン群で0.34倍、併用群で0.27倍に




その結果、生後72時間以降に発生した遅発性敗血症の発症率が、プラセボ群では17.3%(168例中29例)だったのに対し、BLF群では5.9%(153例中9例)、BLF+LGG群では4.6%(151例中7例)と、有意に低率だった。同発症に関する、プラセボ群に対するリスク比は、BLF群が0.34(95%信頼区間:0.17~0.70、p=0.002)、BLF+LGG群が0.27(同:0.12~0.60、p<0.001)だった。

発症率の減少は、細菌性敗血症と真菌性敗血症の両者に認められた。なお、有害作用や不耐性は見られなかった。

(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)