移植適応のある未治療多発性骨髄腫へのテクリスタマブベースの導入療法~第II相試験(MajesTEC-5)

提供元:ケアネット

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公開日:2026/07/08

 

 移植適応のある未治療多発性骨髄腫(NDMM)に対する、BCMA/CD3二重特異性抗体テクリスタマブベースの導入療法の安全性と有効性を検討した第II相GMMG-HD10/DSMM-XX(MajesTEC-5)試験の結果、移植適応のあるNDMMに対して、テクリスタマブベースの導入療法レジメンが、構成する各薬剤と比較して一貫した安全性プロファイルと顕著な早期微小残存病変(MRD)陰性率を示した。ドイツ・Heidelberg University HospitalのMarc S. Raab氏らがNature Medicine誌オンライン版2026年6月25日号に報告した。

 本試験は、移植適応のあるNDMMを対象とした第II相試験で、事前規定された3つのコホートのプール解析に49例が組み入れられ、テクリスタマブ+ダラツムマブ+レナリドミド(Tec-DR、arm AおよびA1)、またはTec-DRにボルテゾミブを併用したTec-DVR(arm B)の投与を受けた。主要評価項目は有害事象および重篤な有害事象の発現頻度と重症度、副次評価項目は全奏効率(ORR)、MRD陰性率、MRD陰性完全寛解(CR)率など。今回の解析は維持療法前時点までの導入療法および自家幹細胞移植フェーズであった。

 主な結果は以下のとおり。

・Grade3/4のTEAE(治療中に発現した有害事象)は91.8%にみられ、その多くは血液毒性(リンパ球減少59.2%、好中球減少59.2%、白血球減少18.4%)であった。Grade5のTEAEは報告されなかった。
・重篤な有害事象は55.1%にみられ、発熱(12.2%)が最も多かった。感染症は全Gradeで81.6%、Grade3/4は36.7%で、最も頻度の高いGrade3/4の感染症はCOVID-19と肺炎(いずれも6.1%)であった。サイトカイン放出症候群は67.3%にみられたが、すべてGrade1または2で自然軽快し、治療中止には至った例はなかった。治療関連のICANS(免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群)は認められなかった。
・維持療法前時点におけるMRD陰性CR率は91.8%であった。
・MRD陰性率は、寛解導入後サイクル3時点(10-5:46/46例)、サイクル6時点(10-5:46/46例、10-6:46/46例)、維持療法前時点(10-5:40/40例)のいずれも100%であった。
・ORRは100%であった。
・総採取幹細胞数の中央値は8.1×106/kgであった。

 著者らは、「これらのデータは、移植適応のあるNDMMにおけるTec-D(V)R導入療法の実現可能性を支持するものであり、レジメンの各薬剤と比較して一貫した安全性プロファイルと顕著な早期MRD陰性率が示された」としている。

(ケアネット 金沢 浩子)